摂食障害のために家族が出来ること・出来ないこと

名古屋市・刈谷市
拒食症の母娘が笑顔になるカウンセリング
中村綾子です。

「油使わないで!」

「お母さんが変わってくれないから、
私は治らない」

「一緒に食べてくれないと、食べられない」

家の中で、摂食障害に悩まされているのは、
本人だけではないはず。

身近な母や、兄弟、そして、父親・・・。
これまでは平穏だった食事の時間が、争いの時間になってしまう。

けれど、ご家族の方にも分かっていてほしいんです。

今の言動は、摂食障害の症状だということを。

急に別人になったように感じても
以前と変わらず「楽しく食べたい」と思っているはず。

「食べ物が怖い」と言いながらも、
その理由が自分でも分からなかったりするんです。

でも、「摂食障害の症状」と知っていても、
日々の対応に疲れ切ってしまうかもしれませんね。

だからこそ、ご家族に出来ること・出来ないことを考えてみましょう。

【ご家族だからこそ、できること*4つ*】

①話を最後まで、さえぎらずに聴く

ご家族が意見するよりも先に、
本人が、「自分の気持ちを吐き出しても大丈夫なんだ。
受け入れられているんだ」と安心して話せる環境を目指していきましょう。

②心のサポート(言葉以上に、スキンシップ)

不安、怒り、動揺・・・。
体重変化に伴うココロの揺れ動きには、周りのサポートが不可欠です。
ご家族の十分なサポートがあって初めて、
「自分自身と向き合う」作業が始まっていくと考えます。

③「治る」と信じ、見守り続ける

これが、1番重要だと考えます。

1人の力では、「治る」と信じ切ることに限界があります。
「早く治って!」と追い立てるよりも、
「この娘は治っていく」と、まずはご家族が信じてあげてほしいと思います。

言葉に出しても出さなくても、ご家族の気持ちは、
家庭内の雰囲気の中で通じていくと思います。

④経済的なサポート

通院には、どうしてもお金がかかります。
試してみたい治療法も多々出てくると思います。

けれど、まだまだ働けない状態のことも多いはず。
「友達の〇〇ちゃんは自活しているのに」と
いう言葉は飲み込んで、治療に役立ちそうなことに関しては、
サポートしてほしいと思います。

【家族に出来ないこと】

①本人の代わりに治ること。

当然ですが、摂食障害が治るのは、本人です。

「治すのは、自分自身
治らないのも、自分自身」

こちらのブログも参考にしてくださいね。

本人の「治りたい」よりも、ご家族の言動がずっと先回り
していないか、一度振り返ってほしいと思います。

②体重チェック

体重について、頻繁にコメントしていませんか?
「なんて言われるんだろう?」と敏感になっているのを、
ご存じですか?

ご家族は、体重チェックではなく、「体重の変動による、
心の動揺」へのサポートに重点をおいていきましょう。

③人生を生きること

治っても治らなくても、それは本人の人生です。

ご家族が代わりに学校に行ってあげることも、就職先を
選んであげることもできません。

介入のやりすぎは、本人の『生きる力』を妨げることにも
なりかねません。

ご家族は、『家族の生き方』を大切にしていきましょう。