回復の波は当たり前!油断大敵のタイミング

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

ちょっと食べるようになったから、
このまま回復してくんじゃないか

ちょっとイイと思ったのに、
また過食しちゃって、もう治らないんじゃないか

また行けれないなんて、
この先、ずっと学校に行けれないんじゃないの???

良くなると、一気に治るような気がして
悪くなると、もう何もかもダメになった気がして・・・

そんなふうに一喜一憂し過ぎていませんか?

摂食障害の回復とは、
そんなにカンタンなものではありません。

「ちょっと食べるようになった」から、
心はどうなったのでしょうか?

しばらく過食が無かったのに、
1回過食したからといって、
これまでの回復は水の泡でしょうか?

学校を1日欠席することは、
この先ずーっと行けれないという意味なのでしょうか?

どれもこれも、カンタンに考えすぎです。

摂食障害は心の病気です。

心が変わって、安定して、その後に摂食障害の症状が変わっていくのです。



単に食べる・食べないの病気ではありません。

症状がゼロになるのは、
最終ゴールですが、

症状に一喜一憂するのは、
わざわざ症状に振り回される生き方を選んでしまっているということ。

症状が急に出たら、
その背景を考えること。

症状がちょっとおさまってきたら、
もっと冷静になって、これまでのことを振り返ること。


私は、症状が落ち着いてきた時こそ、
油断大敵だと思っています。

ちょっとよくなったからと言って
調子になるのから、

以前と同じか
もっと悪化してしまうのです。

ちょっと良くなった時、
何が良かったから、今の状態があるのか、

ちょっと良くなった時こそ、
「動きたい気持ちをセーブするチカラ」を身に着けるタイミングです。

「動けるから」
「楽しいから」

そんな一時的な気持ちだけで
予定をいっぱい入れたり
動き回ったりすれば、

ほぼ確実に、回復は逆戻りするのですから。

摂食障害の回復とは、

良くなったり
悪くなったり

大きなジグザグを繰り返しながら
だんだん、ジグザグの幅が小さくなって、
だんだん、右肩上がりの方向に進んでいく。


カウンセリングでは、よくグラフに書くところですが、
広い意味で右肩上がりならOKなんです。

V字回復はありません。
1つのきっかけで何もかも治ることもありません。

やっぱり、良くなったり悪くなったり
イヤになったり調子に乗ったり
上手くいったり上手くいかなかったり

そんな繰り返しをしていくものなのです。

だから、じっくり取り組むこと。

ちょっと良くなっても
安定した状態が【継続】していくこと。

安定を見守ることが、
再発を予防することにもつながるのです。
先を急ぎすぎるから、親子のギャップが生まれてしまうのです。