環境を変えても摂食障害は治らない:ひとり暮らしよりも家族で取り組む

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

摂食障害は「家族の問題として捉える」
食べ方は、生き方
回復とは、安定した社会生活・・・etc.

これらは、ブログやメルマガで繰り返し書いていることですが、
どれくらいご理解いただけていますでしょうか?

摂食障害真っ最中の頃の私は、
やっぱり理解できていませんでした。

すべてを周りのせいにして
すべてを過去のせいにして

通院はしていても、
カタチだけの通院の時期が長かったです。

そして、同じような状態の方からよくいただくご質問があります。


「ひとり暮らししたほうが、摂食障害が治るんじゃないか?」

です。

答は、NOです。

向き合うべき相手は、やっぱり家族。
だから、家族と向き合うことを避けていては、ずーーーっと「心の根っこ」は
変わっていかないのです。

以下の3つにまとめて記載します。

(1)ひとり暮らし中、過食で事故

(2)「人のせい」だけではない摂食障害

(3)家族で取り組む摂食障害は、家の中でしか治らない

(1)ひとり暮らし中、過食で事故

ひとり暮らしは、全く上手く行きませんでした。
でも、2回ひとり暮らししました。

なぜなら、自覚がなかったからです。
そして、上手く行かなかった理由を
ひとことで言うなら、【逃げ】だったからです。

家族からの逃げ
問題からの逃げ
田舎という環境からの逃げ

私は、時には逃げることも人生には必要なことだと思っていますが、

逃げたいのであれば、
自分で準備して
自分で家賃払って
自分で生活できる計画を立ててから、
逃げるという選択をすればよかった、、、と思います。

当時の私がやっていたのは、

逃げで
自暴自棄で
何もかも「人のせい」でした。

逃げからのひとり暮らしでは、
何もうまくいきません。

ひとり暮らししている時期、
過食がとてもとてもひどくなっていきました。

実家に住んでいた頃は、
夜中にコンビニに行くことは禁止されていましたが、

ひとりなので、何時でもコンビニに走りました。

真っ暗の中、自転車を走らせ、
遠くのコンビニまで行きました。

沢山買って、
自転車のカゴに入れて、
帰り道もやっぱり真っ暗で・・・

事故

真っ暗でよく見えませんでした。

地面のブロックにつまずき、
自転車ごと、道路側に倒れて、動けなくなりました。

自転車と体がどう重なっているのか
何もかもが良く分からない状態になりました。

そのまま救急搬送。。。

過食用のアイスクリームも、
過食用の菓子パンも。

袋に入ったまま、私の荷物として病院に運ばれました。

救急隊の人や病院の人に、
その中身を見られているんじゃないか、
「こんな時間になにやっているの!?」と言われたらどうしよう。

ケガよりも
痛みよりも
出血よりも

過食がバレたらどうしよう!?と、気になって仕方がありませんでした。

ケガは・・・

顔に青あざが出来て、
手の皮がめくれ、肉が見えて、
あちこち擦り傷でした。

自転車は、カゴが割れて再起不可能な状態に、
ハンドルの一部も割れていました。

散々な状態。。。

こんなにひどい状態になっても、
過食は治りませんでした。

すぐにはひとり暮らしを辞める事も出来ず、
「家では暮らせない!」の一点張りを続けていました。

でも、不安定になってばかりいたので、
実家とひとり暮らしのアパートを行ったり来たり。

相変わらず【逃げ】の状態は続きました。

(2)「人のせい」だけではない摂食障害

私は、周りに怒りを持つことも、恨みつらみを語ることもアリだと思っています。

自分が悪いから周りと上手くいかないんだと、
自分を責め続けたり、思いつめたりするよりも、

言われてイヤだった言葉
されてイヤだった行動
理不尽に感じた扱い

これらを言葉で表現してもイイと思っています。

何を言っても許される
何を言っても否定されない

それが、カウンセリングという時間に出来ることでもあります。

ただし、表現は【言葉のみ】です。
誰かを恨むからといって、物や人に危害を加えることは、絶対に許される行為ではありません。

さらに、、、
誰かへの恨みつらみを語っただけで終わりにしては回復は望めません。

過去を、現在に活かすのです。

それが、唯一、「今、出来ること」です。

摂食障害を誰かのせいにしていても、
回復は望めません。

摂食障害のあなたを、「その人」が救い上げてくれるわけではありません。

あなたが、治ろうとしていくこと。
治るために、人のせいばかりにしている自分から卒業していくこと。

それは、あなたが主体的に生きる、ということでもあるのです。

(3)家族で取り組む摂食障害は、家の中でしか治らない

これが、結論です。

家の中でしか治らない

ひとり暮らしになっても、家族関係は変わりません。
入院しても、一生病院の中にいることは出来ません。
施設に入っても、そこにホントの家族が出来るわけではありません。

そして、摂食障害の心身とは、常に命のキケンと隣り合わせなのです。

ひとり暮らしを許可するご家族は、一見物わかりのよい協力的なご家族にも見えますが、、、

お互いの逃げになっていませんか?

ご家族のほうは、

イライラする娘を見たくない
落ち込んでいる娘を見るのが辛い
早く家族を自由にして!

摂食障害のご本人のほうは、

一緒にいないほうがリラックスできる
家に居ると監視されているようでイヤ
ひとり暮らしのほうが、自分と向き合える・・・etc.

私は、摂食障害の原因が家族「だけ」とは思っていません。
でも、家族が無関係の摂食障害もあり得ないと思っています。

大切なのは、家で取り組むという覚悟を決めることです。
ひとり暮らしのほうがいいんじゃないか・・・と揺らいでばかりいると
向き合うエネルギーすら消耗してしまいます。

だからこそ、退路を断つことがとても大切なのです。

家でやる
家でやるしかない
家族で取り組むしかない。

そこまでの想いを、今、お持ちでしょうか?

環境を変えても、心は変わらないのです。