摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
拒食症で低体重で、どうしよう…というお悩みも深刻ですが、実は体重が急に増え始めた時ほどパニックになることはありません。
今回は
拒食症の回復で、体重はどこまで増え続けるのか
体重増加は、いつ止まるのか
についてグラフを使って解説します。
(1)拒食症:体重変化の《一般論》を鵜呑みにしてはいけない
非常によく言われるのが、上記のグラフのような体重推移です。
しかし、これはNG例です。
一般論としては
体重は一旦増えるが、ある一定のところで体重増加が止まり、その後少し減って、適正体重で落ち着く
ではないでしょうか。
しかし、これはNG例です。鵜吞みにしてはいけません。
摂食障害専門カウンセラーとしても、拒食・過食の克服経験者としても断言できます。
拒食症からの体重回復で、自然に体重がおちつくことはありません。
フツーに考えれば分かることですが…
過剰に食べれば太ります。
食べ続ければ、やはり体重も増えていきます。
もともと拒食症だった場合、飢餓状態からの回復で吸収がよくなりすぎてしまう場合もあると言われていますから。
拒食症の回復:体重はどこまで増え続けるのか、いつ止まるのか
食べることがフツーになった時に、体重増加は止まります。
食べることがフツーになった時とは、
・生活リズムが通常通りになり、学校・仕事にほぼ毎日通っている
・極端に避ける食品がない
・生理も回復し、周期的に起こっている
・1日3食、ほぼ同じ時間帯で摂っている
・過食無し
という時です。
お気づきかと思いますが…これらを達成するには
・摂食障害の原因がわかり、解決・改善している
・学校・仕事をムリなく続けられる環境になっている
・栄養バランス・摂取カロリーも適切で、それらを摂ることに抵抗がない
というかなり幅広い事柄での改善が必要になります。
つまり、ほぼ治った状態ではじめて「体重増加がとまる」と言えるのではないでしょうか。
拒食症の回復:体重が増え続けた時、家族はどうすればいい?
ご家族こそ、オロオロしてしまっていませんか?
・うちの子、肥満体型になるのかしら
・体重が増えて泣き叫ぶ娘に、何て言ったらいいの?
・どんどん食べる娘を、止めたほうがいいのか…
・食べ物があると全部食べてしまうから、食べ物を隠すべき?
・太ったから外出したくないと言い出す…
といった深刻な悩みが沸きだす場合も少なくありません。
ご家族がオロオロしてしまう姿こそ、お嬢様の不安を助長させてしまいます。
ご家族こそ、「拒食症の回復」についてただしい知識を持ち、適切に接していくことが大切なのではないでしょうか。
次回のセミナーでは、拒食症の回復で食欲が止まらなくなった時に焦点を当て
・心の課題
・身体の課題
・栄養の課題
という3つに分けて解説します。
今お悩みの方は、ぜひセミナーで学んでみてください。
3月9日(日)拒食症の回復 : 止まらない食欲に《家族》が向き合う方法