【拒食症】体重は回復したのに、なぜ死にたい気持ちは消えないのか?

拒食症は「もう治ったかも!?」と思った後が、実は難しい段階に突入するタイミングかもしれません。

摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
全国でココだけ、国家資格・公認心理師の摂食障害専門カウンセラーです。

摂食障害の克服経験談プロフィールはこちら

体重は回復したのに…

・「死にたい」という気持ちが消えない
・身体はフツーなのに、「生きていても楽しいことなんてない」
・体重が増えた自分に、ますます自己嫌悪…etc.

というお嬢様の姿に、お母様はショックを受けていませんか?

これはよくあることです。
しかし、自然治癒はありませんので、ご家族でできる対策を考える必要があります。

体重が回復することが摂食障害のゴールだと思っていませんでしたか?

入院すれば、目標体重が設定される
体重によって、行動制限がされる

さらに…

・体重が回復すれば、考え方も変わる

・低体重の時の「認知のゆがみ」は、体重が少ないから/脳に栄養が回っていないから

・標準体重になれば「死にたい」という気持ちもなくなる

と、病院などで言われ続けて鵜呑みにしてしまっていませんでしたか?

体重は必要です。
生きていくために。

考えるために栄養は必要です。
脳だけではなく、身体全体に栄養を循環させることは大切です。

しかし…

栄養素⇒心

と、自動的に変わるものではありません。

さらに、体重が増えて体脂肪も筋肉も増えたかもしれませんが、、、、体脂肪と筋肉がココロを変えてくれることって、あるのでしょうか?

大切なのは、【自分の頭で考える】です。

どんな人に言われても、その場では「とりあえず」という気持ちで聞きましょう。

どんな環境の中でも、とりあえず「そういう人もいるかも」という考えを持っておきましょう。

私も私の家族も、上記のような情報を大学病院精神科で言われ続けて鵜呑みにしてしまいました。

こうした情報をホントに信じてしまっていたので、そこから抜け出すためにかなり遠回りをしてしまったと後悔しています。

摂食障害の人は、なぜ「死にたい」と考えがちなのか?

非常によくあります。
摂食障害の人が「死にたい」と考えることは。

よくあるから、イイと言っているわけではありません。
私は摂食障害専門カウンセラーとしても、克服経験者としても、ご家族の方にきちんと「摂食障害の心理」を理解していただきたいと本気で思っています。

摂食障害と「死にたい」:どちらが先?

心の「死にたい」が先に存在することが多いと思います(自覚がない場合もありますが、根底にくすぶっている状態)。

1年以上続く摂食障害の場合は、悪循環に陥っている可能性が高いです。

「死にたい」

摂食障害

頭の中が食べ物でいっぱい

対人関係がむつかしくなる(自由に外食できない、人目が気になるなど)

さらに、摂食障害…

摂食障害と「死にたい」:食べることの全否定が意味するもの

人は、勉強が出来なくてもいきていけます。
人は、仕事ができなくてもいきていけます。

しかし、食べることを辞めたら生きていけません。

摂食障害は、拒食でも過食でも、食べることを否定している行為です。
つまり…

生きることを否定しているのです。

その深さ、ご家族はどれほど理解していますか?

摂食障害と「死にたい」:簡単に考えてはいけない

どうせ、言っているだけ。
どうせ、構ってほしいだけ。
どうせ、ホントは思っていないのに。

もし、ご家族がこんなふうに考えているならキケンです。

摂食障害は、低体重など身体のほうからも命の危険が伴う病気です。
私は拒食症だけではなく、過食嘔吐も命の危険と隣り合わせただと思っています。

⇒私が大量吐血した日【過食嘔吐の経験談】

ですから、「死にたい」と訴えるお嬢様がいる場合、もしくはそんなふうに見える・感じられる場合は、ご家族は急いでください。

お母様向け:「死にたい」という声に、どう対応すればいいか

摂食障害の回復は、体重だけではありません。

身体の回復
心の回復
生き方の変化

という3つが、摂食障害の回復段階を追って必要になります。

「死にたい」という言葉にショックを受けたご家族は、真っ先に「どんな言葉をかければいいの?」と考えてしまいがちです。

しかし、魔法の言葉はありません。
同時に、待っている余裕もありません。

・今のお嬢様の回復段階
・お嬢様の学校などでの様子
・お嬢様が取り組んできた治療
・ご家族の様子
・ご兄弟・姉妹との関わり

など、全体を踏まえることが大切です。

その上で、お嬢様の「死にたい」にどう対応するのがベストか、一緒に対策を練っていきましょう!

お母様のご相談はこちらから、受付しています!

*摂食障害と診断されていてもいなくても、ご相談受付しています。
*東京/名古屋/京都にて、対面相談も再開しました。(2022年3月 追記)