
*体重の数値ばかりで、大切な心を見落としていませんか。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
今回のブログはかなりリアルで、生々しい《感覚》の話です。
拒食症では、何kgにならないと退院させないとか、そういう話はよくあると思います。
しかし、拒食症のご本人の方たちが知りたいのは、そうした基準以上に《感覚》について不安を抱えているのではないでしょうか。
体重が増えていく時…
どんな感じなのか
どんな恐怖や不安があるのか…
という事はほとんど情報が出回ってないと思います。
私自身は経験者ですので、体重を増やさないといけなかった時期も、体重が増えていた時期も経験しています。
ですから、今回のブログでは、体重が増えていった時、どんな感じなのか、どんな恐怖や不安があるのかと言う話をしたいと思います。
拒食症から過食:最低体重と最高体重は…
最低と最高をくらべると20kg違う、という話は以前のブログ記事で書いた通りです(詳細はこちら)。
振り返ってみると、過去最低体重だった時と過去最高体重だった時っていうのは、
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2006年2月が過去最低
2009年5月が過去最高
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だったと記憶しています。この辺は電子書籍の方がより詳しく書いているので、リアルな数字とともに確認したい方は書籍をご覧ください。
こうやって年を並べてみると、3年位の間で【体重20kgも増加】したのかと思うとぞっとしますよね。
もし、そんな増え方を知っていたら、怖くて怖くて、余計に食べられなくなっていたかもしれませんが。
拒食症からの体重増加:実際、どんな《感じ》だったのか
では、拒食症のガリガリ体型から体重が増えていく時、どんな感じだったのか
気持ち悪かったです。
これは吐き気という意味ではなくて、体がぷにぷにと膨らんでいく感じ、これが本当に嫌でたまらなかったです。
そして、お風呂の前後に体を鏡で見るときに、自分の変わっていく体型が恐ろしかったです。
また着ていたジーンズなどがきつくなったり、お風呂以外でも顔を見るチャンスなんてあるわけですから、そして鏡に映った自分の姿が本当に嫌で嫌で嫌でたまりませんでした。
きっと、痩せていくダイエットの時は喜びが伴うと思います。
しかし、体重を増やさないといけないと言われて、ある意味、強制的に体重増やすことになった状況ってほんとに辛く悲しく長い道のりだと思ってます。
拒食症からの体重増加:ではどんな《恐怖》や《不安》があったのか
不安も恐怖も、ホント計り知れないものがありました。
通院していた時は、「自分で体重を増やせるか、入院して増やすか」という二者択一を迫られるばかり。
そして、入院中は「体重を増やさないと退院させない」と言われるだけでしたが。
当時、拒食症の私の中では、「だれも分かってくれない」という気持ちがますます強くなりましたね。
恐怖はやはりどこまで増えるのかわからないこと。
増え続ける恐怖がありました。
不安は、【治る不安】が大きかったです。
体重が増えて【見た目フツー体型】になってしまったら、「もう治った」と思われちゃうんじゃないかとか、摂食障害の原因って言うもの全然改善されていない中で「治った」と勘違いされたらどうしようと思っていました。
拒食症から体重を増やすのは《ツライ》こと
今回お話ししたのはあくまで、イチ個人のそして古い経験談なんです。
私の記憶が曖昧な部分もあると思いますし、個人差は大きいと思います。
しかし、拒食症で体を増やさなきゃいけない状況っていうのは、非常に《辛いもの》だと言うことを知っていただきたいなと思っています。
同時に、数字ばっかり追いかけることが、いかに不自然なことかと言うことにも気づいて欲しいなと思っています。
▼こちらのブログ記事もご覧ください。