摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
遠方からのクライアント様が多くいらっしゃることは、以前にもブログに書いていますが・・・
「通う」という意味、
「時間をかけること」の意味、
「カウンセリングの前の過ごし方」の意味・・・
いろんなことを教えられます。
同時に、私が、どんなふうにカウンセリングに向き合ってほしいかという願いにも通じているように感じています。
そこで、今回は、1回1回のカウンセリングをより有意義なものにしていくためのお話です。
■カウンセリング準備から、次の準備までの流れ
カウンセリング前の準備
↓
カウンセリング
↓
カウンセリング後の振り返り
↓
日常生活で【課題】に取り組む
↓
課題の試行錯誤
他の問題の発生
日々のストレス・・・etc.↓
日常生活の中で書き留める
↓
カウンセリング前の準備
いかがですか?
毎回、【準備】をして取り組んでいますか?
私のクライアント様の中には、ホントにしっかり準備して取り組んでお越しになってくださっている方々が、何人もいらっしゃいます。
彼女たちは、卒業間近の方、かなり回復の方、最近めざましい回復を続けている方です。
やっぱり、やることをやっている方は、ちゃんと回復していくのです^^
まず、気づいてほしいことがあります。
それは、カウンセリング時間よりも、カウンセリング以外の時間のほうがずっと長いことです。
カウンセリング以外の時間こそ、自分と向き合う時間です。
心が変わっていくのは、日常生活の中でしかありません。
上記の流れを踏まえ、3つ解説していきます。
(1)準備
(2)振り返り
(3)日常生活の中で書き留める
(1)準備
これが、とてもとても大事です!
遠方からのクライアント様は、「通っている時間」が、この役割を果たしている印象を受けます。
新幹線の中でぼーっと考える時間。
日常から離れて一人になる時間。
「自分」しか居ない時間・・・etc.
遠ければ遠いほど効果があるとは思っていません。
でも、通う時間が準備の充実にはつながっているみたいです。
具体的には・・・
この2週間(前回のカウンセリングから当日まで)を振り返る。
上手くいったこと。
上手くいかないこと。
取り組んだこと。
取り組もうとしたこと。
取り組んだけど、出来なかったこと。
取り組もうと思っても、やる気が沸かなかったこと・・・etc.
私は出来たことだけが素晴らしいのではなく、
こうした【棚卸作業】こそ意味があると思っています。
*この【棚卸作業】の材料になるのが「(3)日常生活の・・・」です。
さらに、カウンセリング時間で絶対聞いておきたいこと。
カウンセリングでしか、解決できないことを厳選すること。
カウンセリング時間は、限られた時間です。
限られた時間で、専門家にしか聞けないことを聞く時間です。
カウンセリングとは、お喋りではありません。
だからこそ、充分な準備が必要なのです。
(2)振り返り
コレ、軽く考えがちです。
でも、すごく大事なことです。
「振り返り」とは、カウンセリングの振り返りです。
今回のカウンセリングで話したこと。
カウンセリングで貰ったアドバイス。
話した後の気持ち・・・etc.
私の摂食障害専門カウンセリングでは、「振り返りシート」をお渡ししています。
その名の通り、カウンセリングを振り返るためのシートです。
提出の必要は無い、とお伝えしています。
クライアントさまが書いているかどうか、毎回聞くこともありません。
理由は、クライアント様のモチベーションがそのまま表れるところだからです。
やってもやらなくても、何も言われない。
やらなくても、怒られない。
やらなくても、バレない。
そういう自由度があるからこそ、
モチベーションが高いクライアント様は、自主的に書いています。
振り返りシートよりも、自分のノートにまとめたい、というクライアント様もいらっしゃいます。
それもOKです。
大事なのは、制約のない中でも、自分で自分のために取り組めることです。
1回1回のカウンセリングを大事にしていくためにも、「振り返り時間」、必ず確保してくださいね^^
カウンセリングの直後こそ、効果的です。
(3)日常生活の中で書き留める
コレは誰にでも、「今、できること」です。
そして、日々のモチベーションが表れるところです。
イライラしても
平和に過ごしても
ダラダラしても
怒ったり泣いたりしても
毎日は、なんとなく・いつの間にか過ぎてしまいます。
だから、「良く分からない」がずーっと続いてしまうのです。
自分のことを分かるようになるためには、自分の記録を作ること。
心が変わる・摂食障害が治るために必要なのは自分の【傾向と対策】です。
自分が、どんな時にイライラして、
自分が、どんな言葉に敏感で、
自分が、どんな時に泣くのか・・・etc.
日常の中で、そうした場面を書き留めておくのです。
その時に出来た対策も、出来なかったことも、後々「こうしたらよかった」と思えることも。
ぜーーーんぶ、書く。
何もかも、書く。
とにかく、書く!
日常の中で書き留めておいたことが「(1)準備」の材料になるのです。
・・・
いかがでしたか?
1回1回のカウンセリング、どれほど真剣に準備を重ね、取り組んできているでしょうか?
実は、このやり方って、学生時代の勉強と同じ。
日々の予習・復習。
テスト前のまとめ。
テストの傾向と対策。
結局、やることは同じです。
摂食障害は、何か1つのきっかけでV字回復する病気ではありません。
どんな摂食障害の方であっても、毎日の地味な積み重ねでしかありません。
医師・カウンセラーを選ぶのは、とても大事です。
相性の良い治療者と出会ってこそ、回復につながります。
けれど、どんな治療者であっても、変わるのはあなた自身。
どんな治療者であっても、あなたが主体的に取り組むこと。
あなたが何もしない「お任せ治療」を求めるのであれば、
どこの病院・カウンセリングに行っても、何も変わっていかないのです。
あなた自身が変わるために
あなたが、あなたのために「今、できること」。
それを1つ1つ見つけていくサポート。
摂食障害専門カウンセリングの在り方は、こちらです。