
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
最近、こんなニュースが話題になりました。
任意入院中の患者が退院を求めて弁護士に相談したところ、その弁護士が病院側から訴えられた、というものです。
(参考記事、その後、その後、弁護士側が負けたらしいです)
このニュースを見て、どう感じましたか?
今日は、摂食障害と任意入院について、知っておいてほしいことをお伝えします。
「任意入院=退院自由」は間違いです
任意入院とは、本人の同意のもとで入院することです。
「任意だから、退院したい時に退院できる」
そう思っていませんか?
入院するのは任意でも、退院するのは任意ではありません。
この違い、ご存知でしたか?
いざ「退院したい」と思っても、すぐに病院を出られるとは限りません。
精神保健福祉法に基づき、精神保健指定医が「治療継続が必要」と判断した場合、最大72時間は強制的に退院を制限できる権限が病院側に与えられているからです。
さらに、この72時間の間に家族の同意が得られれば、本人の意思に関わらず「医療保護入院」へと切り替わり、入院が長期化するケースも少なくありません。
これが、精神科入院の現実です。
(参照記事はこちら:第33条6に記載されています)
摂食障害の入院で、実際に行われること
摂食障害で入院した場合、特別な治療があると思っていませんか?
実際は、こうです。
拒食症の場合は、食事をして体重を増やすことがメインです。
経鼻栄養や中心静脈栄養が行われる場合もあります。
過食症の場合は、行動制限が中心です。お金の制限、外出の制限、時間の制限。
特別な治療は、ほぼありません。
ご家族が「入院させたい」と思う本当の理由
長年のカウンセリング経験から、ご家族が入院を望む理由は大きく3つあります。
「家族の言うことを聞かないから」
「本人が食べようとしないから」
「同じ病気の友達ができれば、励まし合って治そうと思うのでは」
正直に言います。
これらは「病院に丸投げしたい」「家族が楽になりたい」という気持ちが背景にあることが多いです。
お嬢様のためを思う気持ちは本物です。
でも、入院が本当にお嬢様のためになるのか、今一度考えてほしいのです。
摂食障害の入院で失う「時間」について
安易な入院で失うのは、時間です。
10代20代という、二度と戻らない時間を、精神科病棟で過ごすことになります。
精神科病棟は、本当に回復できる場所でしょうか。
私自身、入院経験があります。
入院中に出会った患者さんたちの中には、1年近く入院している方もいましたし、何年も入退院を繰り返している方もいました。
高校生で病棟から通学している人もいました(摂食障害か、他の病気は不明)
40代でお子さんもいる女性が、摂食障害で入院している方もいました(家族が面会にきていました)。
その姿を見て、「入院がスムーズな回復につながるわけではない」ということを、身をもって感じました。
摂食障害の入院は最終手段。まず家でできることを
入院が必要な場面はあります。
命が危険な状態にある時です。
その意味では、入院は必要です。
でも、それ以外の場合は、家でできることをやり尽くすことが大前提です。
そして万が一入院になった場合も、退院後のサポートを事前に学び、準備しておくことが大切です。
入院中に体重が戻っても、退院後に元に戻ってしまうケースは少なくありません。
回復の本質は、家での関わり方にあります。
お嬢様への具体的な接し方を、今日から学んでみませんか。
■【摂食障害】接し方のコツまとめ

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