薬は摂食障害を克服するために必要?

摂食障害カウンセリング
中村綾子です。

メンタル系の薬には
いろんな噂がありますよね。。。

・どんどん量が増えていく
・一度始めたら辞められない
・副作用で太る・・・etc.

いろーーんな情報が出回っていますが、
大抵は、「医療情報」だけであって、
実体験では無いものがほとんどですよね^^;;

だから、「そんなに強くないよ」と処方された薬で、
目が回るようにクラクラする場合もあり得ますし

「強い薬だから、すぐ眠れる」と処方されても
全然効き目がない場合もあります。

もちろん、個人差や体調によっても大きく異なりますが、
「机上の空論」だけの説明への疑問もわいてきます^^;;

今回のご質問をご紹介します。

*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。

◆メルマガ読者さんからのご質問◆

綾子さんは、お薬は摂食障害を克服するにあたり、どれくらい必要だと感じましたか?

ご質問をありがとうございます。

「どれくらい」というのは
回答するのが難しいですが・・・

どんな場面でも、薬は補助であり、
一時的に「利用するもの」として考えてほしいなぁと思っています。

私自身は、通院を始めたばかりの頃から
7年近く、なんらかの薬を飲んでいました。

時期によって、薬の考え方が少しずつ変わっていきました。
その経過をたどっていくことで、
「どれくらい必要か?」を考えていきたいと思います。

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1.薬への不信感だけだった時

2.薬に依存していた時期

3.薬を飲んでいる自分が嫌でたまらない時期

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1.薬への不信感だけだった時

摂食障害と診断されても
安定剤や睡眠薬を処方されても
飲むことにすごく抵抗がありました。

「心を落ち着かせる薬」と言われても、
飲むだけで何かが変わるようには思えなかったし

「イライラを鎮める」と説明されても、
普通の人でもイライラしているのに、
どうして私だけ薬なの??と、さらにイライラしていました^^;;

周りから「急に辞めたらいけない」と言われていたこともあって、
無断で薬を辞めることも無く
なんとなく、言われるがままに飲み続けていました。

今、振り返ると、
この頃にちゃんと勉強していれば、
自分の心と向き合っていれば、薬にハマっていく時期がなく
治っていったのでは?と思えてしまいます。

2.薬に依存していた時期

依存していたのは、身体も心もでした。

■身体の依存

飲んでいることが当たり前過ぎて
身体が他の薬が効きにくくなっていることにも
気付かないままでした。

親知らずの抜歯をすることになり、
眠くなる点滴(静脈内鎮静法)を入れてもらったのに、
全く意識が変わらず

歯茎に打つ麻酔も
全く効かないまま、
抜歯は、激痛の1時間でした。。。

メンタル系の薬を飲み始める頃に
他の鎮静作用のある薬が効きにくくなるリスクがあることを
説明してもらった覚えはありません。

この時ほど、メンタル系の薬を
なんの知識もないまま飲み続けてきたことに
後悔したことはありませんでした。

*個人差は大きいので、各自で勉強してください。
*自己判断で断薬・減薬はキケンです。

■心の依存

「飲んでいないと眠れない」

そう思い込んでいるから
薬を減らす段階になっても

「今、眠れないのは、薬のせい」

と考えてしまうのでした。

確かに、飲まずに無理しているよりは、
飲んで快適を保てること。

飲みながらでも、ラクに仕事が出来るほうがいい、と考えるようになっていました。

ですが・・・

「薬を飲んでいる自分」が当たり前になり過ぎていたことは、
「病気のままでいる自分」も当たり前になっていた時期だと思っています。

薬を飲んで、
少しでも気分が良くなるのか
良くなった気分で、ラクに生活が出来ることを選ぶのか

それとも
どんなにイライラしても
ひたすら耐えるのか・・・

これは、主治医の先生と話し合った上で、
選択肢ていってほしいと思っています。

3.薬を飲んでいる自分が嫌でたまらない時期

いつまで薬飲んでいるんだろう?
普通の人でも、眠れない時はあるんじゃないかなぁ?
薬って、ホントに効いているのかなぁ?

私の場合、こんな気持ちが沸いたのは、
摂食障害のかなりかなり終盤でした。

ちょうど、主治医のもとで少しずつ薬が減ってきた時期でもありました。

抵抗ばかりだった時期
薬に依存していた時期
そして、薬が嫌になる時期・・・etc.

いろんな時期や葛藤を繰り返しながら
少しずつ「普通って何だろう?」という疑問と
当たり前の生活に戻りたいという気持ちが強くなっていきました。

摂食障害の回復に、薬がどれくらい必要か?

薬は補助です。
あなたが治るために、「補助」を借りたいかどうかです。

薬を飲んでいるから治りが遅くなるとか、
薬を飲んでいることがダメとか、
そう考えてしまうのではなく

あなたが、どんな道すじで治っていきたいのか、
あなたの回復の道すじのために何が必要なのか、
これらを、あなた自身でじっくり考えていくことが大切なのではないでしょうか?

治るって楽しいことなのだから、
私は、あなたにも叶えてほしいと思っています^^