
「また春がきてしまった」——そんな気持ちになっていませんか?
新しいクラス、新しい担任、新しい教科書。
春は、何もかもが「新しくなる季節」です。
でも、お母様にとっての春は、どんな季節ですか?
「新年度になれば、気持ちを切り替えて食べてくれるかも」
「環境が変われば、娘も変わるかもしれない」
そう、どこかで期待してしまいませんか。
そして、その期待が外れるたびに、また深く落ち込んでしまう……
そんなお母様に、今日はお伝えしたいことがあります。
お母様がよく陥りがちな思い込み
新年度というのは、ご家族にとってもお嬢様にとっても、ひとつの「節目」に見えます。
だからこそ、こんな声をよく聞きます。
「4月になったら、もう少し食べてくれると思ったのに」
「新しいクラスになったら、学校に行けるかと思っていた」
「春休み中は様子を見ていたけど、また新学期が始まってしまった」
お気持ち、とてもよく分かります。
でも、摂食障害専門カウンセラーとして、正直にお伝えします。
摂食障害は、環境が変わっても、自然には治りません。
むしろ、新年度という変化は、摂食障害のお嬢様にとって大きなストレスになることがほとんどです。
新しい人間関係への不安。
新しいクラスになじめるかどうかの緊張。
「また新しい1年が始まってしまった」という焦り。
私自身も、摂食障害だった頃の春は、まったく好きではありませんでした。新年度という「みんなが前に進む空気」が、どうしようもなく苦しかったのを覚えています。
だから、お嬢様の「また春がきてしまった」という気持ちを、どうか軽く見ないでください。
新年度に、お母様はどう動けばいいのか。
「様子を見る」だけでは、変わりません。
よく「もう少し様子を見ましょう」という言葉を、病院でもスクールカウンセラー等に相談した時にも、言われることがあります。
でも、様子を見ている間も、お嬢様の時間は確実に流れています。
高校生という、取り戻せない時間が。
だからといって、「早く食べなさい」「なんで食べられないの」と迫ることも、逆効果です。
では、何をすればいいのか。
まず、お母様自身が変わることです。
これは精神論ではありません。
拒食症・過食症のお嬢様は、家の中の空気を、ものすごく敏感に感じ取っています。お母様が焦っていれば、それを感じます。お母様が悲しんでいれば、それも感じます。
そして、「自分のせいでお母さんが苦しんでいる」という罪悪感が、さらに症状を悪化させることが少なくありません。
お母様が、正しい知識を持つこと。
お母様が、穏やかでいられること。
お母様が、ひとりで抱え込まないこと。
これが、お嬢様の回復に、直結するのです。
具体的にできることのひとつとして、日頃の声かけを見直すことがあります。
たとえば、食事の場面で「食べた?」「もう少し食べられない?」と声をかけていませんか?
その言葉が、お嬢様にとってプレッシャーになっている可能性があります。食事の話題を出さず、ただ「一緒にいる」時間をつくるだけで、家の中の空気はがらりと変わります。
「何もしていない気がして、不安」というお母様ほど、実は毎日の声かけや表情が、お嬢様に大きな影響を与えています。
摂食障害専門カウンターから、 お母様へのメッセージ
新年度、まわりのお子さんが新しいスタートを切っているのを見て、焦る気持ちになることもあるかと思います。
「なんでうちの子だけ」
「いつまでこれが続くんだろう」
そう思う夜もあるはずです。
でも、どうか覚えていてください。
お嬢様は、今、精いっぱいです。
食べられない日も、食べすぎてしまう日も、学校に行けない日も、すべてが「精いっぱいの今」です。
そして、お母様も、精いっぱいです。
その精いっぱいを、ひとりで抱えなくていいのです。
摂食障害の回復には、正しい知識と、正しい関わり方が必要です。待つだけでもなく、急かすだけでもなく、お母様が変わることで、お嬢様は変わっていきます。
新年度というタイミングだからこそ、「何かを変えるスタート」にしてみませんか。
まずは、専門家とつながることから始めましょう。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子によるカウンセリングは、毎月3名限定です。
お母様のみのカウンセリングが9割以上です。オンライン対応ですので、全国どこからでもご相談いただけます。
お早めにどうぞ。
