私が休めなかった時代:やりたいことをやれば拒食症は治ると思っていた

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

摂食障害と休養シリーズ第1回目です。

■摂食障害と休養

1回目:私が休めなかった時代:やりたいことをやれば摂食障害は治ると思っていた(←今回のブログ記事)
2回目:摂食障害で入院・休学しても、心が休めなかった時代
3回目:完全休養で、私の摂食障害が劇的に回復に向かった話
4回目:【番外編】休養しない・休養できない状況で摂食障害が治る人たち

摂食障害は心の病気。
このブログをずっと読んでくださっている方には、頭に入っている言葉だと思います。

「心」という言葉も
「病気」という言葉も。

でも、「休もう」とすぐに納得できる人は少ないです。。。

風邪でも、休んでから、回復していきます。
骨折でも、「動かさない」ために、固定します。

回復のためには、「休むこと」がスタートだというのは、摂食障害も同じではないでしょうか?

こうした考え方は、私が病院で教えてもらったものではありません。
摂食障害の最初の5年は、私も「休めない人」でした。

今回は、1番最初の「休めなかった時代」に焦点を当ててお届けします。

摂食障害でも、「休めなかった時代」

生まれて初めて拒食症と診断を受けたのは、大学院に入学する直前の1月でした。

3ヶ月後には、念願の大学院!
ずっと思い続けていた臨床心理学が勉強できる!

そんな気持ちの時でした。

だから、フラフラの身体であっても、カロリーばかり気になる状態であっても、「休むこと」は頭の中に全くありませんでした。

行けば、なんとかなる!
好きな勉強だから、食べることなんて気にならなくなる!
友達と食べて楽しければ、体重なんてどうでもよくなる!

そんな気持ちで、表面上、「前向きな考え方」で生きていました。
けれど、その「前向き」とは、摂食障害を見ないようにすることでした。

最初の診断から1ヶ月後、自己最低体重を記録。
体重が少なすぎるという理由から、クリニックでのカウンセリングが打ち切りになりました。

話したいのに、話をきいてもらえない。
大学院入学の日が、迫ってくる。
楽しいことがあれば、治るはず。。。。

入学が楽しみな気持ちも
勉強したい意欲もあるはずなのに、
なんだか、いつも身体がだるい。

そんな状況で、大学院入学と、その後の摂食障害が始まったのです。

その後、入院を含め、転院10回の摂食障害歴7年に至るのでした。。。

摂食障害:休まなかった後悔

この時期を振り返って、母とも話すことがあります。

「あの時、入学を遅らせてでも、休んでいればよかったね」

母娘で一致する意見です。

風邪で休むのは当たり前なのに、
誰しも休んで治すのに、
もっともっと深刻な摂食障害なのに、
「休む」という手段を選べない。。。

冷静に考えれば、奇妙なことですよね。

摂食障害とは、病気です。
心の病気なので、心が休まることが必要です。

身体だけ休まるのではなく、
心も休まることが不可欠です。

そのためには、納得が必要。

自分で、自分に「休んでいいんだ」と思えること。
周りからも、「休んでいいんだよ」と心からの理解があること。

摂食障害の正しい理解とは、そういうことです。

ただし、例外はあります。
これは、性格ではなく、年齢や生活状況に関する例外です。
休むことについて、何回か分けて書いていこうと思いますので、例外編は後日お届けします。

摂食障害も繰り返せば繰り返すほど、回復が難しくなります。
その難しさは、回復後の社会復帰にも言えることです。

摂食障害と休養の続き(#2)はこちら↓↓↓

摂食障害で入院・休学しても、心が休めなかった時代

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