摂食障害からの社会復帰を考える時、アルバイトが1番に思い浮かぶかと思いますが、なかなかツライ現実があります。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
プロフィールはこちら
摂食障害は卒業できる病気!
学生のうちに治そう!
と、繰り返しお伝えしています。
しかし、摂食障害だと分かりつつも、体重の回復だけで「治った」と勘違いした結果、長期化してしまう方も少なくありません。
義務教育は何となく終え、高校時代はだましだまし摂食障害と学校を両立してしまい、大学に入ってから単位の問題で悩んだり、、、、
一応、就職できたものの、やっぱり無理…と休職・退職する方も多いです。
自宅療養の後、社会復帰を考える際1番思い浮かぶのは、「とりあえず、アルバイト」だと思います。
しかし、20代女子ならではのアルバイト事情はなかなか知られていません。
病院では教えてくれない摂食障害のアルバイト事情をお届けします。
摂食障害からの社会復帰:アルバイトの現実とは
早すぎる社会復帰は、ぶり返しに直結しますので、症状ゼロになることが最優先です。
これは拒食症・過食症・過食嘔吐(チューイングを含む)など、症状問わず同じです。
とりあえず、症状ゼロになった後アルバイト面接に行くと、ほぼ確実に聞かれるイタイ質問がこちら
(1)これまで何をしていたのですか?
(2)独身なのに、なぜ週3日しか働けないの?
(3)アルバイト以外は何をしているんですか?
アルバイト面接での質問を1つずつ取り上げます。
(1)これまで何をしていたのですか?
同様の質問は、アルバイトでも正社員でも面接時にほぼ毎回聞かれる質問かと思います。
「これまで」とは、「会社を辞めてから、今日までの時間」です。
質問の意味が理解できても「家で過食していました」とは言いづらいですよね。そこで言葉につまってしまったり、見え透いたウソがばれてしまったり…。
この時間を「所属がない時間」と、私は表現することが多いですが…
所属がない時、自分もツライ
所属がない時代の後も、ツライ
ということになりかねません。
だからこそ、摂食障害は学生のうちに「卒業」しておくことが大切なのです。
(2)独身なのに、なぜ週3日しか働けないの?
これもイタイ質問ですよね。
久々に社会に出るから、少しずつ身体を慣らしていきたし、働くことに不安があるから、恐る恐る「週3日で…」と希望を出しているのに、突っ込まれてしまう。
これが、20代独身女子のツライところです。
同じ20代女子でも、結婚して子育て中の場合、全く状況が異なりますし、風当りの強さが激減します。
でも、20代独身女子は、
・ヒマでしょ?
・遊ぶためにお金ほしいでしょ?
・若いんだから体力あるでしょ?
と言われがち(思われがち)です。
私自身もアルバイトの面接でこうした質問に泣かされましたし、クライアント様たちも同じような経験をしている方が多いです。
だからこそ、摂食障害は学生のうちに治しましょう!とお伝えしているのです。
(3)アルバイト以外は何をしているんですか?
上記の質問同様に、つっこまれたくない質問ですよね。
別に、アルバイト時間以外何をしていても自由じゃない…と言いたいところですが、アルバイト面接でそんなことは言えないのです。。。
アルバイトの時間以外は、体力温存に使いたいのが本音であっても、一般的な人にはなかなか理解されづらいのが現実です。
・若いのに
・ヒマなのに
という言葉が、20代独身女子にはついて回ります。
こうしたいイタイ現実があるからこそ、今中学生・高校生の場合は、できるだけ早く「摂食障害の卒業」を目指しましょう。
【摂食障害】中学生・高校生の娘を持つお母様へ。
上記の通り、摂食障害を10年以上患っている方は少なくありません。
「病院に行っているのに、どうして長期化するの?」という疑問は、以前のブログ記事で取り上げた通りです。
やはり心の病気ですから、心の回復無くしてホントの意味での回復は望めません。
お嬢さまが中学生・高校生であれば、せひお母様から積極的に取り組んでいきましょう。
お母様のための摂食障害相談では、今すぐできることを一緒に考えていきます。
詳細はこちらをご覧ください。