摂食障害障害専門カウンセリング
中村綾子です。
「毎日のブログをありがとうございます!」
最近、こうした言葉をいただくことが続いています。
理由は不明ですが、ブログを読んでいただけていることが伝わってきて嬉しいです。
ブログは、私が書きたくて書いているものですが、なかなか孤独な作業です。
毎日、パソコンに向かって、毎日、文章を考えて・・・
誰かの心に響いているか響いていないかも分からないまま、
私の言葉の1つで、誰かの心を傷つけているかもしれないという恐怖を抱きながら・・・
それでも、書き続ける理由があります。
同時に、ブログのデメリットもあるのです。
「分かったつもり」になってしまったり、
自分の頭で考えなくなってしまったり・・・
今回は、ブログについて以下の3つから考えていきます。
■摂食障害ブログ
1.ブログの原点:摂食障害時代の「分からない」と「分かってもらえない」
2.「ブログに書いてあったから」が、1番NGの答です!
3.ブログだけで満足してしまうキケン
1.ブログの原点:摂食障害時代の「分からない」と「分かってもらえない」
摂食障害真っ最中の頃、いろんな本を読んでいました。
摂食障害に関連する本、うつ病などメンタル系の本、そして、ガンなどの闘病記。
あらゆる本を読んできたのは、自分の苦しさを代弁してくれる何かが見つかるかもしれないと思ったからです。
同時に、「今の辛さ」を、過去に経験した人がいるのかいないのか。
過去の経験した人がいるなら、その時々で、どう感じてきたのか。
つらい状況の中、どんな経過を経て、回復につながっていったのか。
私が知りたかったのは、「克服しました!」という結果だけではありません。
摂食障害の医学的な情報も、当時の自分とのズレを感じていました。
摂食障害真っ最中の私が知りたかったのは、日常の1コマ1コマの、心の揺れ動きです。
心って、瞬間瞬間に変わって、行ったり来たりして、つかみどころが無くて、そして、ひたすら苦しい。
体重と結果だけではなく、
もっともっと細かく、揺れ動きそのものが伝わってくるような摂食障害の本は無いのか・・・という気持ちで、本当に探していました。
けれど・・・
そうした本は、少なくとも当時の私が見つけることは出来ませんでした。
これが、私が出版したい理由でもあります。
ブログの意味というのは、
当時の私が説明したかったけれど、説明できるだけの冷静さを持ちあわせていなかったり。
説明したかったけれど、「病気の人」というレッテルから、周りの大人たちがまともに聞いてくれなかったり。
そんな沢山の事柄を、今の私なら、言葉で説明が出来たり、図解を用いたりすることで、広く伝えることができると思うのです。
摂食障害だった自分にも、「分からない」が沢山ありました。
摂食障害でツライからこそ、「分かって欲しい」と訴えていました。
でも、自分でも説明できない辛さを、うまく伝えることが出来ず、やっぱり「分かってもらえない」だけで終わるのでした。
そんな思いがあるからこそ、今、カウンセラーという視点から、いろんな思いを伝えていきたいのです。
それが私がブログを書く理由です。
2.「ブログに書いてあったから」が、1番NGの答です!
カウンセリングにお越しくださる方やこのブログを熱心に読んでくださる方への注意点です。
「どうしてそう思ったの?」
「なぜ、そう考えるの?」
私がカウンセリングで問いかける際、1番NGな回答があります。
「ブログに書いてあったから」
本当にダメです。
「考える」という過程が抜け落ちているからです。
たしかに、このブログは摂食障害のご本人やご家族を対象に書いていますが・・・
あなたという「人」に合っているかどうか
摂食障害の回復状況というタイミングに合っているかどうか
それは、誰にも分らないのです。
そして、「ブログに書いてあったから」という答は、人に流されてしまう傾向や人の言葉を鵜呑みにしてしまうリスクが伝わってきます。
素直であることと、
鵜呑みにしてしまうことは、全くの別物です!
ブログに書いてあった。
その内容を、自分はこう思った。
だから、コレを取り入れた。
取り入れたら、うまくいった・上手くいかなかった・・・etc.
1つ1つ、あなたの頭で考え、心で感じ、「選択」していくのです。
適切に「選択」していくために、あなた自身で「考える」ことをしないといけないのです!
3.ブログだけで満足してしまうキケン
コレもよくありますが・・・
読むだけで、「分かったつもり」になったり、
読むだけで、「そのうち・・・」と先延ばしにしたり
読むだけで、知識が増えたように錯覚したり・・・etc.
ブログというネット上だけに留まっていても、あなたの摂食障害の回復にはつながりません。
何度も書いていますが・・・
摂食障害に自然治癒は無いと思っています。
ブログだけ読んで、自然治癒する病気ではありません。
摂食障害の回復を、ホントに目指すのであれば、ちゃんと心の治療に取り組むことが必要なのです。
摂食障害が治るために必要なこと。
専門医探しに翻弄している方こそ、2番目を忘れないでいてください。