摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害にV字回復はない、とお伝えしています。
同時に、何か1つのきっかけさえあれば治る、というものでもありません。
心の中に抱えてきた問題が、溶けて・解れて・解決していって、少しずつよくなっていくものです。
そして、摂食障害の回復に時間がかかる、というだけではなく、なぜ良くなったり悪くなったりする理由をお届けします。
理由その1:摂食障害の治療を受けていないから
これは、摂食障害が良くなったり悪くなったりするのは、当然だと思います。
カタチだけ病院に行っている人も、同じです。
摂食障害の治療とは・・・
命がキケンな状態の時は、入院です。
でも、このブログを読んでいる方の多くは、「一応、日常生活はできるけど、摂食障害から抜け出せない」という状態だと思います。
身体が命のキケン状態を脱した後は、心の回復が必要なのです。
摂食障害を発症するしかなかったほどの心のつらさ。
摂食障害の専門家と話していますか?
カウンセリングと一言でいっても、中身はいろいろです。
残念ながら、昨日・今日の出来事だけを話していたり、「過食したくなった時にどうするか?」と言った対処療法だけになっているカウンセリングが多いのが、私としては、とても残念だと思っています。
心を変えよう、
心を治そう、
そう思ったら、カウンセリングの中身を吟味した上で、選んでくださいね。
理由その2:摂食障害を「治そう」というモチベーションが変動しているから
心の回復を目指し、カウンセリングを受けていたところで、あなた自身の「治りたい気持ち」が1番大切なことです。
何度も書いていますが・・・
私が考えるカウンセリングとは、答のもらえる場所ではありません。
カウンセリング時間以外で、あなた自身が自分を変えようと試行錯誤してきた「結果」を「ご報告」いただき、その上で一緒に考えていくのが、カウンセリングの在り方だと思っています。
あなた自身の「治したい」というモチベーションが下がってしまう時、カウンセリング時間以外に「みずから取り組む時間」が減ってしまいがちです。
そのため、カウンセリング時にご報告いただくことも減り、カウンセリング時間そのものも、あまり成果が上がらない・・・という悪循環にハマってしまいます。
成果が上がらないからこそ、摂食障害の症状も改善していかないのです。
理由その3:心の変化⇒症状の軽減ではなく、ガマンして症状を出さないようにしていたから
これは、一見熱心に取り組んでいる人こそ、陥りやすい傾向があります。
一時的に過食が無くなるのは、実は「必死のガマン」の結果であることが多いです。
私自身にも経験があります。
「過食嘔吐なしの3ヶ月」など、必死に「吐いていない時期」をカウントしていたことがあります。
◯日経った!
あと少しで▲日達成!
そんな気持ちで、ガマンしていたからこそ、ある時ふたたび過食嘔吐に戻ってしまったのです。
回復とは、「そういう気持ちが起こらない状態になること」です。
だから、ガマンして症状が無くなることを「良くなった」「回復した」と考えるのは間違いです。
摂食障害が治るために、ぜったい必要なもの
どうやって治るのですか?
変わるために何をしたらいいですか?
こうしたことを、繰り返し質問してしまう方がいらっしゃいます。
この答は、摂食障害のご本人様でもお母様でも同じです。
相性のいい治療者と出会うこと。
そして、卒業まであきらめずに継続すること。
それだけです。
頭では分かっているけど、行動することを先延ばしにばかりしていませんか?
頭で分かっているけど、「私は、自分でなんとかする!」と思い込んでいませんか?
先延ばしにすればするほど、治りにくくなります。
先延ばしにすればするほど、「相談先」が減ってしまいます。
先延ばしにすればするほど、問題がフクザツになっていきます。
だからこそ、カウンセリングを受けてみませんか?