炭水化物無しで過食になる!?

摂食障害カウンセリング
中村綾子です。

ご飯・パン・うどん・パスタ・・・。

拒食症の方には、嫌われるものたちですよね^^;;

かつて、私も拒否し続けていましたが、
今はすっかり仲良しです^^

たぶん、ご飯をちゃんと食べ始めたのは、過食になるのが嫌だったからです。

そして、今回は、炭水化物と過食についてご質問をいただきました。

◆メルマガ読者さんからのご質問◆

炭水化物を抜くと、過食に移行するとか聞いたことがあるのですが、どうなのでしょう?


*ブログでは、一般論と私の経験談の範囲で回答させていただきます。

ご質問をありがとうございます。

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1.炭水化物無しと過食の関係

2.食だけを見ていませんか?

3.食の波は当たり前!

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1.炭水化物無しと過食の関係

この説は、一理あります。
そして、多くの拒食症の方が、炭水化物が極端に少なく、その後、過食していることも事実です。

理由は・・・

血糖値が上がらないから。

ずーっと低血糖を続けていると、まちがいなくダルイです。
頻繁にフラフラしているはずです。

身体症状は、身体がSOSを出している証拠なのです。
そのSOSを無視し続けるからこそ、身体が、猛烈な反撃に出るのです。

それが、過食です。

さらに、大抵の場合は、過食では甘いものが中心になります。

菓子パン
アイスクリーム
チョコレート・・・etc.

こうした甘いものが急激に血糖値を上げてしまいます。
上がった反動で、急激に下がります。

下がると、フラフラします。
下がると、さらに食べたくなります。

そして、過食の負のループが始まっていくのです。。。。

なので、多くの摂食障害では炭水化物が悪者になっていますが、出来るだけ早く「定食スタイル」の食事に戻すことが、過食の予防につながると言えそうです。

2.食だけを見ていませんか?

お母様の立場からすれば・・・

「え?お米を食べないの?」
「そんな状態で、身体は大丈夫なの?」

こうしたお気持ちになるのは、ムリのないことだと思います。

けれど・・・

食べようとしても、食べられない心があるのです。

治りたくない心
病気のままでいたい心
治ってしまう恐怖

これらに寄り添っているでしょうか?


心に寄り添っているのなら、食事はノータッチです。

心に寄り添うとは、「言いなり」になることではありません。

今の摂食障害を通して、娘さんが伝えようとしていることを考えていくこと。
摂食障害が治るために必要なことを、見極めていくこと。

母娘べったりではなく、年齢相応の関わり方があるはずです。
その関わり方こそ、「ベッタリ」とは真逆なのです。

今のお母様の関わり方は、いかかですか?

3.食の波は当たり前!

摂食障害の回復は、決して、一直線ではありません。

ジグザグしながら
1歩進んで2歩さがる時
ようやく1歩進んだと思っても、また1歩下がる時
やっと2歩進んで1歩下がるくらいに変化していくのです。

ジグザグ
ゆらゆら
行ったり来たり

これは、摂食障害の回復全体に言えることですが・・・

食生活も、同じです。

食べれたものが、急に食べれなくなったり
食べ続けたものを、パタッと辞めたり

急に食事量が増えたり
急に激減したり

こうした「波」は当たり前なのです。

だからこそ、大切なことがあります。

ご家族が、一喜一憂しないこと。
そして、長期的な視野をもつことです。

目先のカロリー摂取だけであれば、甘いものばかりを食べればいいのかもしれません。

けれど、他の栄養素が不足している中で、甘いものばかりは絶対にオススメできません。

カロリーだけ
栄養バランスだけ
そんな考え方こそ、目先に振り回されているのです。

じっくりゆっくり、心を見つめ続けること。
「食べなさい!」を一切やめること。

「治りたい」を引き出す関わり方、覚えていますか?