摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害歴◯年。
これはよく使われる言葉ですが・・・
実際のところ、曖昧な言葉でもあります。
中には、摂食障害という自覚が無いまま
何年も過ごしていたり
病院に行きたくない時期が長く
摂食障害という診断を受けたのがかなり後からだったり
なので、目安にはなりますが、
絶対の基準ではないかと思います。
ご質問をご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
私は、摂食障害になってから15年程経ち、年齢も30代です。
通院、カウンセリング、考え方に気をつけてみたり・・・と色々と試してきましたが、
なかなか抜け出せません。
最近はもう治らないんじゃないか、って焦って不安になります。
解放される為には、自分自身はどう過ごせばいいのでしょうか…。
ご質問をありがとうございます。
摂食障害の経歴が長いと、不安も募ることと思います。
また、「本来の状態」が分からなくなってしまったり
摂食障害の状態こそ、「ふつう」になってしまったり・・・
「何をどうすればいいか」については、
摂食障害の年数が同じでも、一人ひとり大きくことなると思います。
そのため、今回は、摂食障害についての考え方を中心に
お伝えしていきます。
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1.イロイロよりも『1つ』を決める
2.何のために治るのですか?
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1.イロイロよりも『1つ』を決める
1つの方法で、回復の手ごたえを感じない時、
ついつい、ネット検索に走っていませんでしたか?
ちがう方法なら
ちがう病院なら
ちがう医師なら
ちがうカウンセラーなら・・・
上手くいくかもしれない!!!
そう思ってしまうのも無理のないことです。
ですが・・・勘違いしていませんか?
どんな名医のもとに通っても、
治るのはあなた自身です。
どんな治療法と出会っても、
効果が出るまでに時間がかかります。
それなのに、多くの場合、
「病院さえ代われば・・・・」
「今すぐ治りたい」という気持ちが先走って
次々と『浮気』してしまう方がいらっしゃいます。
こんなことを書いている私自身も10回転院してきました。
そのほとんどは、他力本願でした。
よく考えず、「もう嫌!」と思ったら、
ふたたび病院検索。
体重測定が嫌で
何も聞かれないクリニックに通っていた時期もあります。
深い話をすることが苦痛で、
ひたすら薬ばかり出すクリニックを選んだこともあります。
「体重さえ増えれば、気持ちが変わる」という言葉に洗脳されて、
ムダな入院も経験しています。
すべては、私が自分から調べず、
自分から治ろうとしなかったからです。
・・・
今のあなたはいかがでしょうか?
これまで、どんな気持ちで治療に向きあってきましたか?
イロイロと試すよりも
1つに決めてじっくり取り組むこと。
1つを最低でも1年は取り組み続けること。
1年経過しても、全く良くならなかったら、その事実を治療者と話し合うこと。
その上で、別の治療法を試すかどうか、決めていきませんか?
2.何のために治るのですか?
何のために治るの?
今、摂食障害という病気をかかえたままでも、生活できているのではないでしょうか?
生活出来ているとしたら、その上で治りたい理由って何でしょうか?
食から自由になるため
外食ができるようになるため
体重に振り回されないため…
その上で、どうなりたいのでしょうか?
食から自由になっても
体重に振り回されなくなっても
見た目がフツーになっても
それだけで、明日からの生活が変わることは、ありません。
だとしたら、あなたが治りたい理由って何でしょうか?
摂食障害が長ければ長いほど、摂食障害に支えられている生活があります。
摂食障害を辞めた後の人生が、イメージ出来ない場合も多いです。
それでも、「治りたい理由」を、ハッキリ言葉にすることが出来ますか?
・・・
私は、あなたがあなたの人生のために治りたいと
思えるようになるといいなぁと思っています。
誰かのためではなく、自分のため
世間体ではなく、自分のため