摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害は、
過食でも過食嘔吐でも、ご家族が悩まれる場合がおおいですが・・・
拒食がひどい場合、
見た目から訴えるものが多く、
ご家族が対応に困り果ててしまう場合がとても多いようです。
*この記事は、最近人気のため、一部加筆しています(2019.12.10)
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
娘が拒食症になり三年、三回入退院を繰り返しています。
まず、食事内容、量にケチをつけ、主食を全く食べません。
食べ物を隠したり、流したり、捨てたり・・・
私は、そんな娘をじっーと監視して、娘が、吐き出したり、流すところについて行ってしまいます。
そして大喧嘩に発展してしまいます。
やはり、どんなことをしても静観視したほうがいいのでしょうか?
ほっとけば、いつかは治るのでしょうか?
*ブログでは、一般論と私の経験談の範囲で回答させていただきます。
ご質問をありがとうございます。
よくあるご相談ですが・・・
家での取り組み方次第で大きく変わる可能性を秘めていると思っています。
1.お母様は美味しく食べていますか?
まず、お母様に質問です。
・お母様は、毎日のお食事を「美味しいなぁ」と思えていますか?
・最近、一番美味しかったものは、何ですか?
・食事中、どんな会話をするのが楽しいですか?
いかがでしょうか?
すぐに答えることが出来ていますか?
大抵の場合・・・
「毎日の食事なんて、全然、味わえていません」
「美味しいもの・食べたいものよりも、『どうしたら食べてくれるか』を考えています」
「食事中の会話より、ケンカばかりです」
こんな答になりませんか??
まずは、お母様自身が美味しく楽しい食事を、取り戻していきましょう。
家の中でやるのが難しいなら、外食してみましょう。
ママ友とのランチ
おひとりさまの夕飯
「あ~、おいしかった!」
そんな言葉をお嬢様から聞きたいのであれば、お母様から「感じてみる」ことを実践していきましょう。
2.食べるだけでは治らないのが摂食障害
食べさせようとすれば、
もっと食べなくなります。
お母様が「食べなさい!」と言って、娘さんが言う通りに食べていたら、
再び「いい子」になってしまったのかもしれません。。。
体重だけ増えても心が治っていない場合
もっともっと心が辛くなります。
一層、辛くなった心は、
友達とうまく付き合えなかったり
職場を転々としたり
見た目が普通だからこそ、
周りから分かってもらえない辛さを
味わうことになってしまいます。
だから、やっぱり心なんです。
印象的な言葉があります。
・・・・・・・
困った子は、困っている子
・・・・・・・
拒食症のお嬢様は、お母様にとって「困った子」かもしれません。
でも、「困った子」は、困っている状態の子なんです。
食べさせる前にお嬢様が「今、困っていること」は、何なんだろう?とじっくり考えていますか?
食べることに一喜一憂するよりも、心の動きを感じていますか?
困っていることに焦点を当てていくと、毎日の食事に振り回されなくなります。
困っていることを、緩和・改善・解決することに、
エネルギーを注いでいきませんか?
3.見守ると「ほっておく」は違います
よくある言葉ですが・・・
「親ができることって、何も無いですよね」
残念ながら、これは勘違いです。
ホントに「無い」なら、
お母様がこのブログを見つけることも無かったはずです。
ホントに「無い」なら、
今、こんなに葛藤していないはずです。
だから、本心では気づいているのではないでしょうか?
お母様の役割を。
「困っていること」「悩んでいること」を
お互いがさらけ出して、話し合いを繰り返すことです。
お母様は、気持ちや想いを話せていますか?
伝えたいことがあるのに、
「言わなくても、これくらい分かっているだろう」と思い込んでいませんか?
言ったほうがいいことを言わずに、
言わなくてもいいことを言い続けてしまう。。。
そんなお母様が多いです。
「こんなに一生懸命にやってあげているんだから、想いは伝わるはず」と
思い込んでいませんか?
お母様の一生懸命さは、
お嬢様が求めている「一生懸命さ」でしょうか?
お嬢様がどんな気持ちで受け取っているか、聴いていますか?
見守ること
とても大切です。
さらけ出して話すこと
同じくらい大切です。
見守るためには、お母様にゆとりが必要です。
さらけ出すには、お母様にも
「受け止めてもらえた」という経験を重ねていくことが必要です。
そのためには、
お母様とお父様が
さらけ出しても受け止められる関係になることでは無いでしょうか?
ゆとりや余裕を作るには、
お母様の生活や対人関係を見直して、
いろんな調整をしていくことも、必要なのかもしれません。
母親カウンセリングは、そんなサポートの1つでありたいと思っています。