摂食障害の転校・転職を考える

摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。

摂食障害に悩む方の多くは、学校や仕事についていろんな悩みを抱えています。

続けることも
変わることも
休むことも

いろんな選択肢がありますし、選択肢があっていいと思いますが・・・

勘違いをされていたり
安易な選択によって
摂食障害の悪化や慢性化につながってしまうリスクもあるのです。


だからこそ、以下の3つ、じっくり読んでみてください

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(1)摂食障害を「ちゃんと」理解する

(2)「今の状態」を客観的に判断しよう

(3)長期的な視野で「人生」という単位で考える

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(1)摂食障害を「ちゃんと」理解する

摂食障害は心の病気です。

学校でいじめられても、
友達からイヤな言葉を言われても
部活動でうまくいかなくても

それでも、毎日毎晩帰る場所が、家庭なのです。

その家庭を、どう考えていますか?

摂食障害カウンセリングでは、
開始直後の数回を使い、これまでの経歴を詳しくお聞きしています。

その際、学校や友人関係についていろんなことが語られますが、
私が「そういうこと、ご家族には言ったことある?」と聞くと、
こんな言葉をよくいただきます。

「家では、あんまり話しないから」
「お母さん、忙しいから」
「いじめられているなんて言ったら、親が悲しむから」

摂食障害は心の病気です。

心が育つのも
心が安らぐのも
心が元気を取り戻すのも
家庭なのです。

だからこそ、摂食障害は診断を受けた一人だけの問題ではありません。
家全体の問題として考えていくことが、
「ちゃんと理解する」につながるのです。

(2)「今の状態」を客観的に判断しよう

今、学校に行って楽しめる状態ですか?
今、働いてもイイほど回復していますか?

頑張って明るく努めて
無理やり元気にふるまっている方が、
とても多くいるように感じています。

今、どれくらい回復しているのか
今、どれほどの活動なら大丈夫なのか
正しく判断できていますか?

やる気だけ
勢いだけ
その場だけ・・・ではなく、

今、出来ることと出来ないこと
今、挑戦したほうがいいことと、もう少し待ったほうがいいこと

この区別は、自分ではなかなか冷静にできないものなのです。

だからこそ、摂食障害の回復には必ず治療者が必要だと考えます。
今、あなたは信頼できる治療者に出会っていますか?

(3)長期的な視野で「人生」という単位で考える

転校・転職しても
なかなかうまくいかない人の共通点を感じています。

それは、「その場しのぎ」の考え方です。

今、うまく行かないから、違う場所だったらうまく行く!とカンタンに
考えすぎていないでしょうか?

そして、次の場所でも、その次の場所でも
同じことが繰り返されるのです。

なぜなら、「あなたの人生」という単位で考え、
根本的な問題と向き合っていないからなのです。

人生80年という時代、
ちゃんと休むことも後々には大きなメリットがあります。

無理やり動いて
人と合わせて
人と合わせられない自分に苦しんで
摂食障害がもっと悪化していませんでしたか?

人と合わせることがツライなら
合わせなくてイイ生き方を選べばいい

みんなと一緒」という行動がツライなら、
みんなと同じにならなくてもいい。

私は摂食障害の人の多くが、
「合わせること」にとても大きなストレスを感じていると考えます。

同時に、自分にムリをしているから
今の摂食障害の症状に苦しみ
本来のチカラが発揮できない状況に追い込まれていると感じています。

ホントは優秀なのに
ホントは明るいのに
ホントは可愛いのに

「合わせられない自分」に苦しんで
ダメな自分だと思い込んで

本来のチカラなんて見えないから
「無い」と思い込んでしまうのです。

ホントは「無い」ではなく、
一時的に見えなくなっているだけです。

だから、ちゃんと治ろう。

転校してもいい
転職してもいい

上記の3つを踏まえた上で、
あなたの人生にプラスになるのなら。

治ることで見つかること
治ることで変わること

それは食や体重だけではなく、こんな成果がちゃんと出るのです。
読み返すと、今でも『その日』を思い出す大切なブログ記事!