摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害の治療法は、いろんな本で書かれていますが・・・
主治医と上手くいかなくなった時
「合わない」と感じた時
通院する期間
通院する頻度
通院が終わりになる時・・・etc.
こうしたリアルタイムで必要になることって、あんまり書かれていないんですよね。。。
そして、なかなか回復しない時や、「この病院、合わない!」と感じた時、誰もが思い浮かべる言葉。
転院
今回は、転院について考えます。
転院は早い方がイイという考え方と、待ったほうがイイという考え方
「合わない!」と思ったら、
早く転院したほうがいいと思っています。
一方で、「合わない!」と判断するためにも、じっくり時間をかける必要があります。
要するに、どちらも大事!!!
早く転院したほうがイイ理由は、時間は取り戻せないから。
今のあなたが20代なら、
20代は、あっという間に終わってしまうから。
今のあなたが、学生なら、
卒業までにキレイに治って普通の生活が出来る状態になってほしいから。
でも、安易に「合わない!」と言っていませんか?
自分からは何も話さず、
自分からは治そうとせず、
自分からは生活を変えようとせず、
回復していかないから「合わない!」と言っていませんか?
そもそも・・・
その病院・医師・カウンセリングについて、どこまで【準備】して、通院することを決めましたか?
大抵の場合、
準備なんてほとんどしないままに、通院を始めてしまうのではないでしょうか?
準備こそ、大事!!!
病院のホームページを隅々まで読む込むこと。
医師の経歴が書いてあれば、その病院のホームページも読み込むこと。
著書があれば、できるだけたくさんの著書を読んでおくこと。
それでも質問があれば、初診予約の前に、電話で質問すること。
自分が求めている治療と、
自分が受けれる治療。
これらが一致するかどうか。
準備していれば、一致する確率は格段に上がるはずです。
転院することは、ゼロに戻ること
ゼロ、です。
理由は、新しい病院・治療者とは、「初対面」になるからです。
これまで話したことも、
これまでの摂食障害の波も、
全部、ゼロ。
新しい病院・治療者は、なーーーーんにも知らないところから、
あなたを知っていくのです。
「分かっていてくれるはず」
そんな思い込みが、行き違い・勘違いを招きやすいです。
転院する前に、ゼロに戻る覚悟、今一度自分に確かめてみてくださいね。
続けられないなら治療なしよりも、転院を勧める理由
なんとなく、通うのを辞めてしまう人。
カウンセリングで、これまでの経歴をお聴きしていると、こうした人が、とてもとても多いことにビックリします。
本当は、「通うのがイヤになってきた理由」を、治療者にちゃんと話すことが、1番の「向き合うこと」なのです。
どーしても、それが難しい場合は、次の病院では、「なんでも話す!」ことを自分自身の中で、約束していきましょう。
なんとなく治療を辞めてしまって、治療無しの期間をダラダラ続けるよりは、
少しでも早く、転院したほうがイイと思っています。
なぜなら、摂食障害は自然に治っていく病気ではないからです。
さらに、摂食障害が慢性化・長期化している人の共通点が、コレだと感じているからです
↓
慢性化の共通点:治療なしの期間がある人
私は、摂食障害歴7年でした。
7年って、結構長いと思っていますし、実際、摂食障害渦中にいた時は、「ずーっと摂食障害の自分」という感じがありました。
でも・・・
世の中には、もっともっと長く摂食障害をわずらっている人って、とてもとても多いです。
小学生から摂食障害の人
人生の半分以上を摂食障害で過ごしてきている人
摂食障害が長くて、「普通の生活」が分からない人・・・etc.
こうした人の共通点として感じることを1つ挙げるなら・・・
治療を全く受けていない期間があることです。
私は、治療を受けていない期間こそ、摂食障害の慢性化・長期化につながるものだと考えます。ちなみに、私はずーっとどこかの治療者のもとに通っていました。
まず、摂食障害の回復を図解で説明していきます。
■その1:回復とは、大玉ころがししながら、坂道をのぼっていくこと
大玉ころがしって、平面でもまっすぐ進むのは大変ですよねー。
坂道だから、何倍も大変なんです。
回復には、時間もエネルギーもたくさん必要って、納得ですよね!?
その2:回復とは、回復ラインに達することではない!
よく勘違いされやすいですが・・・これが摂食障害を繰り返す人が陥っている状態です。
「治った!」と超短期間で判断してしまい、治療の手を離してしまうことです。
上記の図でいうと、回復ラインに到達した瞬間に、パッ!と手を離してしまうと・・・
こうなります。
その3:ゼロになってしまう。。。
これが、転院でも同じです。
これまで積み上げてきた信頼関係も、
これまで得て来た「その先生のやり方」も、
伝えたから「分かっているはず」という事柄も、
ぜんぶゼロ。
治療なしの期間がある人というのは、
ずーっとゼロの状態のまま、何年も過ごしてしまっていることではないでしょうか?
仮に、仕事は出来ても、
仮に、優秀な大学を卒業していても、
仮に、友達と外出が出来ても、
治療と向き合う
治療をゴールまで続けるという、
「自分と向き合うこと」が、そのままになってしまっているのです。
ホントに治るとは、回復ラインに達した時ではなく、そこの安定です。
その4:本当の回復
回復ラインに達した後、【安定】していること。
安定していると判断するためには、
半年ほどの期間が必要だと考えます。
ホントに治るためには、【安定】まで続けること。
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