摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
食べることが上手くいかない。
食べようと思うのに
食べる量を増やすのが怖くて
元気になりたいのに
元気になるのが怖くて・・・
こんなふうに、食・体重だけを、どうにかしようとすると、
かならず、回復の行き詰まりがあると思います。
なぜなら・・・
「食べることは、生きること」だからです。
今回のご質問をご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
私は1年前に拒食症で大学を中退して家で過ごしていました。
休む中、自分と向き合うことができ、
それに伴って食べ方もいい方に変わってきています。
この度、違う大学に行き直そうと思っています。
治そうと思う反面、
治ったらまたがむしゃらにやらなければいけない、
どんな時も笑顔でいなくてはならないから、治りたくないと思ってしまう時もあります。
頑張る、挑戦する生き方はやめた方がいいのですか?
ご質問をありがとうございます。
分かるなぁ~。
今回のご質問を拝見しながら、心からそう思いました。
「治っても、やりたいことが出来ないの?」
「それなら、治る意味がないじゃん!」
私も、何年も、そう思ってきました。
治っても、何もやりたいことが無い。
治っても、太っただけ。
治っても、どうせ上手くいかない。
治っても、諦めないといけないことばかり。
治っても、新卒採用は無理。
治っても、イイことなんて、1つもない!!
こんなふうに、未来に超・悲観的でした(笑)。
でも、今は、全然違います。
治ったからこそ、楽しい日々が過ごせています。
治ったからこそ、やりたいことが仕事になっています。
だからこそ、勘違いの修正と共に、
以下の3つから考えていきます。
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1.「向き合う」は、「治る」の前段階
2.治ることは、生き方を変えること
3.治るって、楽しい^^
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1.「向き合う」は、「治る」の前段階
「治るために、心と向き合う」
ブログでもメルマガでも、繰り返し書いています。
向き合わなきゃっ!向き合わなきゃっ!と
焦りばかりが募ってしまったり
向き合ったから、もう大丈夫!と思い込んでしまったり・・・
どちらも間違いではありません。
でも、ちょっと勘違いが含まれているように思います。
向き合うことは、必要です。
けれど、向き合うことは、治るための前段階です。
つまり、準備にすぎません。
向き合った上で、
どう行動を変えていくか。
向き合った上で、
どう対策を練るか。
・・・
留学6年というと、とても長いと言われますが・・
実際には、「通じない単語」があります。
その1つに、pepper(こしょう)。
私が発音すると、ペーパー(紙)に聞こえるらしいです(涙)。
なので、通じるために、
salt and pepper (塩こしょう)をいう時
saltを超・ハッキリ強調して発音することで、
pepperがイマイチのままでも通じるようになりました^^;;
これは、pepperの発音が上手くいかず、
「?」という反応と向き合い続けた結果・・・
生み出した「対策」なのです。
向き合うばかりだったら、「?」という反応を
たくさんもらうだけだったと思います。
対策を経て、コミュニケーションの改善になっていくのです。
・・・・
今のあなたは、いかがでしょうか?
コレがいけなかった
こんなに苦しかったんだ
そう気づくことはとても大切です。
向き合っている証拠です。
けれど、向き合うだけで「終わり」になっていませんか?
2.治ることは、生き方を変えること
ご質問を拝見しながら、ちょっと安心した部分があります。
それは、「生き方」の問題だと気づいていらっしゃることです。
食べることは生きること。
食べ方が分からないのは、
生き方が分からないこと。
食べることが許せないのは、
生きることに意味を見いだせない状態ではないでしょうか?
もちろん、私自身も、同じような状態でした。
自分なんて、存在しなくていい
自分なんて、どうせ生きている価値なんて無いんだ
何年、こんなことを言い続けたことだろう。。。
だからこそ、回復に必要なのは、生き方を見直すことなんです。
「がむしゃら」だけが生きる方法ではありません。
「がむしゃら」で辛かったこと
「がむしゃら」だから失ったこと
きっとあるはずです。
必死になり過ぎて、人が離れていくこと
必死だから、視野が狭くなってしまったこと
チカラの抜き方が分からなくて
チカラを抜いたら、何もかもダメになる気がして
チカラを入れることだけが、「正しい」ように感じて・・・etc.
きっと、怖かったんですよね。。。
怖いって、言ってもいい。
ツラいって、泣いてもいい。
あなたが、あなたの感情を抱くこと
あなたが、あなたの気持ちに正直になること
もしかしたら、周りはずっと待っていたのかもしれません。
否定されても
批判されても
大丈夫
あなたは、あなたの味方でいてください。
3.治るって、楽しい^^
治っても何もいいことなんて、無い!
私も、摂食障害真っ最中の時は、ホンキでそう思っていました。
でも、今の生活は全然違います。
やりたいことをやって
言いたいことを言って
どうでもいいことで笑って
ウダウダする自分
グチグチいう自分は
今もちゃんと健在だけれど(笑)
摂食障害真っ最中の時とは全然ちがう「人」になりました。
治ることが、苦痛にしか思えないなら、
治り方を見直してみるといいかもしれません。
治った先にワクワクしないのなら、
本当にやりたいことなのか、もう1度、じっくり考えてみるといいかもしれません。
焦りだけで動いていませんか?
世間体ばかりを優先していませんか?
「親に言われるから」が、まだまだ抜けていないのではないですか?
あなたは、あなたのやりたいことを
やりたいように、やる人生。
それを生きる権利があるのです。