摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害の娘さんのことが心配で心配でたまらない・・・
いつ
何を
どれくらい
食べているんだろう?
いつ
どこで
何をやっているんだろう?
知りたい気持ちがいっぱいで
でも、どこまで聞いていいのか分からなくて
聞くとイヤな顔されそうで
どんなふうに接していいのか・・・
悶々としてしまうお母様方も少なくありません。
今回もお母様の立場の読者さまからご質問をいただきました。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
摂食障害の娘との距離の取り方がわかりません。
娘は、父親と話しているようですが、私はどう接したらいいでしょうか?
ご質問をありがとうございます。
「どう接したらいいか・・・」というご質問は、
母親カウンセリングでもとても多いです。
ですが・・・ちょっと見直す点かもしれません。
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1.イメージ出来ていますか?
2.母娘関係よりも、忘れがちなこと
3.お母様自身が「して欲しかったこと」
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1.イメージ出来ていますか?
お母様は、ハッキリとイメージできていますか?
「どんな親子になりたいか」を。
どう接するべき!という模範解答はありません。
そして、摂食障害の娘さんも、模範解答を求めているわけでもありません。
摂食障害が治る時に
とても大事なのは、未来を描くこと。
摂食障害のご本人であれば、「治った自分」ですが、
お母様の場合は、「将来の親子関係」です。
親子関係の前に、
一個人があります。
お母様も1人の人間
娘さんも1人の人間
同居であっても、
学生であっても
それぞれが、「個人」として独立していくこと
それぞれが、お互いを尊重していけること
その先には、かならず穏やかな親子関係があるはずです。
お母様は、お母様の人生を生きていますか?
いつも家族のために
私だけ我慢すれば・・・
そんな自己犠牲の生き方が続いてしまっていませんか?
やりたかったことを犠牲にするから
娘さんに「やりたかったこと」を押し付けてしまっていませんか?
お母様が我慢を美徳だと考えているから、
娘さんにも、いつの間にか我慢を強いていませんでしたか?
これは言葉で言ったか・言わなかったか、という話ではありません。
空気で伝わるのです。
空気を変えていくには、
お母様自身がラクに生きていくことではないでしょうか?
家の中で、1人がラクになると、
かならず空気が変わります。
ラクなのに
やりたいことが出来る
ラクだから
やりたいことも
やらなければいけないと思っていたことも
楽々こなせるようになるんです。
親子関係の前に、まずは、お母様自身を大切にしていきませんか?
2.母娘関係よりも、忘れがちなこと
摂食障害の娘さんがいると、
すべてのエネルギーは、娘さんに注がれてしまいやすいと思います。
ですが・・・
母 → 娘 という前に
横の関係を見直していくことをオススメしています。
カンタンに言えば、ご夫婦の関係の見直しです。
お母様は旦那さまに、言いたい事、言えていますか?
お母様は旦那さまに、精神的なサポートを貰っていますか?
お母様は旦那さまに、甘えていますか?
きっと・・・
出来ていないと思います。
その夫婦関係を、娘さんは幼いころからずーーーっと見ているのです。
だから、「頼らない」「頼れない」「頼る方法が分からない」のではないでしょうか?
いきなり、言いたい事を言っても、
旦那さまが、受け止めてくれることは無いのかもしれません。
いきなり、精神的なサポートを求めても、難しいかもしれません。
いきなり、甘えたいと願っても、上手く出来ないかと思います。
だから、まずお母様から始めるのです。
旦那様と一緒にお茶を飲む時間を作ってみる。
ちょっとだけ外出を楽しんでみる。
旦那様が欲しがっていたものを、さりげなくプレゼントする。
お母様から、旦那さまの気持ちを満たしてあげるのです。
「やってあげる」ではなく
「させていただく」。
人に関わるって、「やってあげる」という意識だと常に上手くいかないんですよね^^;;
自分が何かをすることで、
自分も何かを得ているのですから。
・・・・
先日の仕事帰り、
外国人旅行者に話しかけられました。
「名古屋駅から伏見駅に行きたい」と。
東山線に乗って・・・と説明し始めましたが、
切符の買い方から分からないだろうと思い、
結局、お手伝いさせていただくことにしました。
その間、いろんなお喋りを楽しみました。
一緒にいた女性は、あまり英語が出来ない様子でしたが、
ニコニコしながら、私たちの話を聞いていました。
昨夜、日本についたばかりのこと
2週間日本に滞在すること
高山にいくこと
そして・・これが新婚旅行であること!
本当に嬉しかったです。
日本を選んでくれてありがとう。
名古屋に足を運んでくれてありがとう。
こんなお喋りが出来たのも、
「助けてほしい」というSOSがあったからこそ。
そして、切符を買い、
駅員さんに乗る電車を助けてもらうように頼み、
最後には「あ・り・が・と・う」と大きな笑顔を
プレゼントしてくれました。
私は、本当に嬉しかったのです。
英語を話すチャンスをいただいたこと。
自分の中に英語が残っていたことに気付いたこと。
そして、日本を愛する人が、世界にはいること。
だから、誰かの役に立つことは、
自分もハッピーにすることだと、改めて実感しました。
今、お母様は、「娘のために!」と
半分怒りながら、行動してしまっていませんか?
「娘さんのために」がスタートであってもイイと思います。
けれど、「自分のために」と思えるようになった後、
いろーーーんな変化が訪れることと思います。
まずは、お母様から動いていきませんか?
3.お母様自身が「して欲しかったこと」
お母様は、ご両親とどんな関係でいましたか?
言いたいこと、言えていましたか?
やりたいこと、やらせてもらえましたか?
行きたい学校を反対されたり
習い事を親の都合で辞めさせられたり
友達を否定されたり
周りからみたら些細なことで済まされることであっても、
お母様の中に、大きな傷として残ってしまっていませんか?
ホントは愛されたかった
ホントは寂しかった
ホントは嫌だった
でも・・・
やっぱり言えなかった
そんなご自身と、今の娘さんが重なっていきませんか?
「言えない」のです。
だから、思い出すことを恐れないでいてほしいと思います。
いろんな感情が沸いて
涙がいっぱいあふれてきても
それは、心が動いている証拠です。
ワンワン泣いていても
ギュッと抱きしめるイメージで、
自分で自分を癒してあげましょう。
誰かに癒してもらうのを待つのではなく
今のお母様なら、そのチカラがあるのです。
苦しい気持ちも
辛かった気持ちも・・・
求める言葉、湧き上がるのを、じーーーっくり待っていきましょう。
「つらいよね」
「しんどいよね」
きっと、こんな言葉ではないでしょうか?
それなのに。。。
今、叱咤激励の言葉ばかり、使っていませんか?
欲しかった言葉を
今、娘さんも求めている言葉なのです。
1つ1つ振り返っていくと
つながりを感じるかもしれません。
つながりを感じていけるなら、
もう迷いが無くなるはずです。