摂食障害は小学校・低学年でも発症します。暑さで食欲がない…という場合も、ご家族が【体重】をチェックしましょう。
こんにちは。
中村綾子です。
小学生なんて、まだ子どもだし…と思っているご家族こそ、要注意です!
摂食障害の低年齢化が進んでいます。
低学年でも、入院治療される方もいます。
それくらい、摂食障害は他人事ではありません。
小学生の拒食症は、なぜキケンなのか?
キケンな理由の1つ目は、もともとの体重が少ないから、です。
小学校1~2年生の場合、体重20kg程度ですから…
「体重が5kg減った」というだけで、全体の1/4の体重が無くなっていることになります。
ですから、体重が少しずつ減っていくだけでも、身体へのリスクは大きいと言えます。
キケンな理由2つ目は、拒食症に気づきにくいことが挙げられます。
・もともと少食だから
・夏で食欲がないから
・好き嫌いが多いから…
といった理由で、「あんまり食べない」というだけの印象になり、拒食症と気づきにくい場合が多いようです。
さらに、キケンな理由3つ目は、小学生の拒食症を診てくれる病院が少ない、です。
摂食障害という病気は、年齢問わず、全国的に病院ではあまり歓迎されない病気ですが…
小学生の場合、さらに難しくなります。
小児科なのか、精神科なのか…という二者択一があり、
小児科に行けば「うちでは、メンタルの子はちょっと…」と言われてしまう場合があるようです。
一方、精神科というとご家族が抵抗を示す場合も多いですし、精神科に問い合わせても「お子さんの年齢だと…」と言われてしまう場合もあるようです。
小学生で拒食症を発症した場合:長期的なリスク
これは、発達リスクです。
もちろん、これは小児科だけではなく、内分泌科など様々な診療科の先生方と相談になっていくと思います。
そのため、このブログではカウンセラーとしての経験をお伝えしますが…
・身長が伸びづらい
・生理(初潮)がかなり遅くなる
といった2つは、ご心配されているご家族が多いようです。
拒食症が長期化すればするほど、
・小児科で診てもらえるのか
・小児科だけで充分か
・精神科入院か
・拒食症よりも、身長を伸ばす治療が必要か…etc.
といったことが話し合われることが多くなる印象です。
ちなみに、私が大学病院精神科に入院した際、小学生女子でも同じ病棟に入院している方がいました。「大人」以外で言えば、高校生も入院して、病院から制服に着替えて通学している方も。
小学生で拒食症:家族が1番気を付けたいこと
ご家族が1番気を付けたいのは、役割分担です。
お嬢様の治療は、病院。
家族は、カウンセリング。
こうした役割分担がとても大切です。
年齢が幼ければ幼いほど、ご家族が何もかもやろうとしてしまいがちです。
しかし、
主治医の先生とご家族の意見が異なったり
ご家族の状況(時間・気分)によって、バラバラのことを言ってしまったり
ご家族間(父VS母だけではなく、父母VS祖父母)で、考え方が異なったり
いろんなことが起こり得ます。
特に夏休み中など、久しぶりに再会するご親戚などもいると思います。
その際にも、ご家族が摂食障害のただしい理解をした上で、ご親戚などに事前に説明しておくことをお薦めします。
余分な一言が、お嬢様の回復を逆戻りさせてしまうことも、少なくありませんから。。。
夏休みを「摂食障害を治す期間」に!