摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
拒食症から体重が回復していくと、ますます心が辛くなりますよね。
周りの人たちは身体の回復だけを見て喜んでしまいがちですが、ここは逆戻りをふせぐためにも、ただしい接し方が大事です。
太った自分=ダメな自分?
摂食障害、特に拒食症の回復期には、やはり体重増加が避けられません。身体の状態を本来の状態に戻すには、どうしても必要なことになります。
これまで「痩せの優越感」に浸っていたり、痩せていることが自分の最大の価値になっていた場合は、苦しい時期になりがちです。
体重が増えることで「痩せている=自分の価値」という思い込みから、自己否定をしてしまうことがあります。
拒食症:治りたいけど、治りたくない矛盾した気持ち
拒食症の回復で大切なのは、矛盾する気持ちは誰もが持っている気持ちだとしり、周りがただしくサポートすることではないでしょうか。
– 健康になりたい
– でも体重が増えるのが怖い
こんな葛藤は、きっと全員の拒食症の方が抱いていると思います。
【動画教材】摂食障害「太ってもいい」と思える3つのタイミング
私の拒食時代:救われた友人の言葉
私が拒食症から体重がどんどん増えて悩んでいた時期の経験談です。
高校時代の友人と再会して、いろいろお店をまわって、次の場所へ…と移動中のエスカレートに乗った時でした。
「あと5kgはいけるよ!」
私が増えた体重が気になって仕方がないことをウダウダ言い続けていたのですが、友人からの何の根拠もない言葉に、逆に救われました。
あと5㎏増えても、全然太っていないよ、という意味でした。
自分としては太って嫌でたまらない。
でも、まだそこまで太っていないんだ。
友人の言葉だったからこそ、すんなりと受け入れられましたし、本当に救われました。
という言葉に救われました。
さらに友人は、とある店で服を試着して、試着室から出てくるとひとこと。
「ちょっとキツイ」
店員さんはフツーに「こちらも試してみますか?」と別の服をオススメしていました。
当時の私にとっては、どちらの言葉も衝撃でした。
「キツイ」と言える友人にも。
驚かない店員さんにも。
服が合うか合わないかは、自分次第。
好きな服、着心地がいい服をえらぶのは自分。
自分の体型を無理やり合わせる必要なんて無い…
そんなことを学びました。
太ってもいいと思えるタイミングは、来るのか?
・いつまで体重に振り回されるのか
・いつになったら「太ってもいい」と思って適度に食べられるのか
・「太ってもいい」と思えたら、治すことに前向きになるのでは…
と考えているご家族のかたも多いかもしれません。
私は、「体型に無頓着になること」はまちがったゴールだと考えます。
しかし、自分の生活を犠牲にしてまでストイックな食事制限や行動制限をするのは、1日でも早くやめられるようになったほうがいい、と考えます。
「太ってもいい」と思えるタイミング、もちろん個人差がありますが、様々なクライアント様とのカウンセリングを通して見出してきた結果をまとめました。
この動画は「食べ方&体重シリーズ」に含まれている動画です