摂食障害専門カウンセリング、公認心理師の中村綾子です。
治りたいですか?
こうして質問すれば多くの方が「治りたい」といいます。
しかし、治っていかないのは、治らなきゃいけないという切羽詰まった状況までは行っていないからです。
治らなきゃいけない理由、ありますか?
治らなきゃいけない理由は、摂食障害を【1年以上】患っている方こそわかりづらくなっているかもしれません。
治らなきゃいけない理由は、自分の【衣食住が脅かされる】と感じた時、初めて見つかるはずです。
つまり治らなきゃいけない理由がわからないと言う事は、今の暮らしが(摂食障害であっても)、実は快適であり、衣食住が保障されているように感じているからなんです。
こうした話を母親カウンセリングですると、
「え?摂食障害で辛くないんですか?」と言う問いがきます。
確かに、摂食障害で辛いと思います。
しかし、2つの理由から「摂食障害でも、それほど辛くない」と言えるかもしれません。
お母様にとっては、ドキッとすることかもしれません。
一つ一つ解説していきます。
1、摂食障害に「慣れ」てしまっている。
これは摂食障害が1年以上続いた場合、本当に起こりやすいことです。
拒食の場合はごく少量しか食べないのが当たり前だったり、家族と一緒に食卓を囲まないのが当たり前になってしまっている場合が多いです。
同時にご家族も、そうしたお嬢様が普通量を食べないことが当たり前であり、特別なものを用意したり、特別な食事をしていることが当たり前になっていませんか?
これは食事の摂取だけではなく、体も同じことが言えます。
いわゆる省エネ体質になるので、超少量しか食べていなくても、なぜか動くことができてしまったりします。
2.摂食障害で「働けない状態」でも、衣食住が保障されている。
摂食障害であっても働ける方はいますが、ここでは【働けない状態と仮定】します。
働けない状態であっても、
ご家族から何も言われない。
ご家族も何も言わない。
こうした状況が続いていれば、今日も明日も明後日も【衣食住が保証】されているので、治らなきゃいけないと言うふうには思いづらいです。
……
上記の通り、治りたい理由よりも治らなきゃいけない理由が大事っていうのは、変わるための【原動力】として本当に大事なことです。
そのために
時間は有限であり、
有限であり、
世の中には年齢制限があると言うことを
改めて思い出していくことが必要になります。
そして、いつまでにどうなるのかという回復スケジュールを立てていくことが、摂食障害の回復にととても重要なことではないでしょうか。
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大学院を辞めた頃、母から繰り返し言われていた言葉は、なかなか痛烈な言葉でしたね…。
当時、私がこんなにツライのに、何も分かってくれない!と怒りました。
リアルな言葉は上記のブログ記事に記載しています。