摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
拒食症の頃、平気なフリをしていても、実際は結構つらかったです。
痩せすぎの身体でフツーの生活をしようとしている時って、実は心の中は必死というか…
文字通り、
やせ我慢
の日々でした。
ブログなどでは治ってよかったことが中心ですが、今回はあえて「痩せすぎ時代のつらかったこと」を挙げてみます。
特に辛かった5つに限定していますが、本当は生活のすべてが辛かったです(><)
(1)痩せすぎで、体力がない
当時、通っていた大学院は田舎だったこともあり、広大なキャンパスでした。
最寄りのバス停(というかキャンパス内)でバスを降りてから、教室までの坂道が途方もない道のりに感じました。
まだ到着したばかりの朝だというのに、泣きそうでしたね。
周りの学生たちはキャーキャー言いながら、華奢なサンダル履いて、楽しそうに歩いていたのに、私は、ひとり登山でもしているのか…というほど、しんどい想いをして必死に坂道を上っていきました。
でも、坂道を登り切っても、教室までは
靴を履き替える
階段を上る
というさらなる困難が待ち受けていたのです。
ようやく院生室(大学院生たちのたまり場の教室)のドアを開けると、同期たちはワイワイ楽しそうで、もう別世界でしたね…。
(2)「体重を増やせ」と言われ続ける
通院しても体重測定ばかりだった…という話は、このブログの中でも何度も書いている通りです。
参照:【拒食症】私が体重38kgにこだわり続けてしまった理由
世の中ではダイエットが流行るのに、自分は「太ること」がよしとされる…
矛盾というか
納得がいかないというか…
どうしたこういうことを強制されないといけないんだろう?
「自分」という人間よりも「体重」が優先されているようで…
本当に辛かったです。
(3)栄養不足で集中力がない
今でも覚えているのが、プレゼン資料をつくらないといけない、期限が迫っている…という状態でも、全然集中できなくて、机に座っているだけでもだるくてたまらなかった日です。
ものすごい《気合》を全身からあつめて、机に向かって、なんとか5分作業ができる…そんな自分にゾッとしました。
(4)常にイライラ
休めなかった理由の1つですが…
ゆっくりする
なんとなくボーっとすることが
全くできず、
その代わりに常にイライラしていました。
周りの音
周りの声
周りの人の空気に…
ピリピリ・キリキリ・イライラ…ずーっと続いていました。
これも今から振り返れば栄養不足が1番の原因なのですが。
(5)食べ物を見ると、カロリー計算が自動的に始まってしまう
食べたいとか
美味しそうとか
そういう感情が沸く前に
カロリーが何kcalなのか
脂質は何gなのか
そういう数字ばかりが頭の中でめぐっていました。
気になって仕方がないから計算が始まってしまうものの、そういう自分にも疲れていました。
やめたいのに、辞められなかったのです。
拒食症の回復:ご家族が今スグできること
今回は「痩せすぎ時代のつらかったこと」を挙げてみました。
低体重を経験していたら、どれか1つには当てはまるのではないでしょうか。
当てはまるから安心するのではなく、改善につなげていきましょう。
ご家族が今すぐできることは「ただしい知識」を身に着けることですから。