摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
過食症と食べ過ぎはどうちがうの?
過食症とはたくさん食べる人?
たくさん食べたら過食なの?
1度、過食したら、それは過食症なの?
食べ過ぎ・やけ食い・ストレス食い・・・は、誰もがあるモノだと思います。
では、摂食障害の「過食症」という病気と何がちがうのか?
実は、その回答は、一言でお伝えすることができます。
過食と食べ過ぎの違いは「犠牲」があるかどうか
過食したから、翌朝の会社に行けれない
過食して太ったから、もう誰にも会いたくない
給料のすべてを食べることにつぎ込んでしまう。
過食したくて、ソワソワして、目の前のことに集中できない。
過食している時間は、自分が「無」になる。。。。
これらは、過食症の方なら、誰もが経験していることかと思います。
過食によって、
「翌日の会社」を犠牲にしてしまう。
過食と体型変化にとって、
「人に会う」という生活を犠牲にしてしまう。
過食によって
「給料」を犠牲にしてしまう。
過食によって、
「目の前の作業」を犠牲にしてしまう。
過食によって、
「時間」を犠牲にしてしまう。。。
ぜーーーんぶ、「犠牲」が伴っていますよね。
「犠牲」を伴うかどうかが、過食症と食べ過ぎ(やけ食い・ストレス食いを含む)とのちがいだと言えます。
過食症とはたくさん食べる人?
これ、勘違いされやすいです。
過食症の人は、毎日たくさん食べているとは限りません。
むしろ、人前では少食の場合も多いです。
また、過食症だからといって、極端に太っている人ばかりではありません。
大抵の場合が、標準体型です。
よくあるパターンは、、、
朝~昼、かなり制限した食事。
夜(帰宅後)、過食。。。
帰り道にコンビニによって、過食がはじまってしまったり。
帰宅した後、コンビニに走ったり、コンビニをはしごしたり。
さらには、家にあるもので、調理しはじめて、それを大量に食べたり。。。
何時間も続いてしまう場合があります。
人によっては、「一気に食べる」より、ダラダラずーっと食べている、という方もいます。
なので、夜がおそーくなっていきます。
ほぼ確実に、寝不足。
だから、昼間の集中力は低下。
低下すること自体、上記の「自分の生活を犠牲にしていること」ですよね。
1度たくさん食べたら、それは過食症なの?
もしかしたら、過食症のはじまりなのかもしれません。
けれど、過食症と言い切ることはできないです。
病院での、一定期間続いていることが診断基準になります。
もし、「急に、お菓子を食べ始めたら、止まらなくなってしまった」という経験が初めてだったなら、その状態が続くかどうか、自分を観察してみましょう。
観察している最中でも、出来ることはあります。
それは、探すこと。
探すことは以下の2つです。
原因を探すこと。
治療者を探すこと。
なんで、急に食べたくなったんだろう?
お腹空いていたのかなぁ・・・?
お腹はいっぱいだったのなら、なんで急にお菓子を食べ始めたんだろう?
なんか、最近イライラしてない?
何にイライラしているんだろう・・・・
といったように、自分自身に「なぜ」と問いかけ続けていくのです。
さらに、1回の過食の後から、治療者を探すことも大事です。
その時点では、過食症という診断はつかないものの、早いうちに相談することこそ、早い回復につながるのです。
過食症からの回復。自分の言葉で、「決める」こと
過食症からの回復時、かならず不安になる場面があります。
「あ、食べちゃった・・・これって、《過食》なの!?」
過食症の過食なのか
食べ過ぎなのか。。。
自分でも判断がむつかしい場面があります。
だからこそ、「自分の言葉で決めておこう」と伝えています!
私の中では「美味しく食べれば、過食じゃない!」。
これは、私が過食症から回復途中に思ったことです。
もともと、そんなに痩せていない体型でした。
少々ぽっちゃりだった高校時代も、とにかく楽しく食べていました。
もともと、そんなに少食ではありませんでした。
だから・・
・たくさん食べるって、わるいことじゃない。
・甘いものが好き!って、ホントなのだから仕方がない。
そう開き直っていきました(笑)。
さらに・・・
過食って、
食べる量でも
食べる時間でも
食べるカロリーでも
無いんじゃないか・・・と思ったのです。
食べる量なんて、個人差があります。
食べる時間も、塾の講師など、夜間に働く人はかならず夜に食べています。それが、その人の生活スタイルであり、フツーの状態。
食べるカロリーも、人によってちがい、その日によって違うのは、当たり前。。。
想像ですが、サラリーマンの昼食も、ざるそばの日もあれば、かつ丼の日もあるはず。
カロリーも栄養素も全然ちがう。。。
だから、
美味しく食べれば、過食じゃない!
美味しく食べたのなら、多少太ってもいいじゃないか。
食べることを満喫したのなら、ちょっとは運動しよう!という気持ちも沸くかもしれない。
摂食障害の時期、
何年も何年もかけて
1つ1つ気づいていきました。
1つ1つの気づきを、1つ1つ恐る恐る実行してきました。
1つ1つ実行して回復していったのは、卒業クライアント様も同じです。
何度読んでも、感動するメッセージはこちらです!
「自分の気持ちや考え方を口に出して話すことを繰り返すうち、元々居た自分にどんどん戻っていくような感覚がありました。」