摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
私の経験談の中で、かなり高確率で驚かれるのが・・・
「夕飯をたべるいつものテーブルで、過食していた」
という話です。
この話の時、ほぼ毎回ご質問いただくのは、
「その時、お母様はどうしていたんですか?」
です。
きっと、このブログを読んでいるお母様も、今、そう思いましたよね(笑)。
母は、フツーに過ごしていました。
専業主婦でしたので、フツーに家事をしていることが多かったです。
洗濯物を干してる最中の時は、洗面所と外を行ったり来たり。
TVを観ている時は、ちかくのソファでそのままTVを観ていました。
こういう話、とてもとても驚かれます。
なぜなら、多くのお母様方は「過食する娘を見ていられない!」とおっしゃるからです。
では、お母様自身の「過食を見ていられない理由」を考えてみましょう。
(1)過食を自分(母)への当てつけのように感じてしまう
(2)過食した後、「太った」と悩むくらいなら食べなきゃいいのに、と本音では思っている
(3)どうしよう!?ますます悪化している・・・とオロオロしてしまう。
(4)私(母)が何か言ったから、過食につながってしまったんだ・・・と自分を責めている
(5)いつになったら治るのよ!?と怒りさえ沸いている・・・etc.
きっと、いずれか1つには当てはまると思います。
もしかしたら、すべてに当てはまるのかもしれません。
私は、隠して過食するより、リビングやダイニングなど家族の共有スペースで過食している人のほうが治りやすい、と思っています。
実際、ご本人様たちのカウンセリングでも、「(テーブルなど)ご飯たべるところで、過食しよう」とお伝えしています。
治りやすいとお伝えする理由は、「さらけ出す」ことの1つだからです。
心がいっぱいいっぱいになって、何がなんだか分からなくなっている状態。
それを、心の中だけで抱え込み過ぎているのです。
だから、少しでも外に出すことは大事なことです。
決して、テーブルで過食するようになったからといって、すぐに治るわけではありません。
でも、お母様が、安心して見ていられるようになると、お嬢様方はその安心を感じていきます。
過食は、ホントに食べてくて食べているわけではありません。
過食は、「言いたいこと」の何かを、「食べる」で代わりに埋めようとしてしまっているのです。
「言いたいこと」が何なのか。
積もり積もったモノが何なのか。
それを、分からなくても「分かろう」としてください。
「分かろう」としているのに、分からない場合は、「分かろう」とし続けてください。
「分かろう」とし続けているのに、お母様自身の気持ちの浮き沈みがあるかもしれません。
時にはイヤになるかもしれません。
だからこそ、一緒に考えていくカウンセリングが有効なのです。