【心理カウンセラーの開業】開業9年目のカウンセラーが、1番お伝えしたいこと

公認心理師・中村綾子です。
2013年9月に開業しました。
現在、開業9年目のカウンセラーです。

公認心理師として開業したいという声がますます増えています。
そんな中で、開業9年目のカウンセラーとして、私が今1番お伝えいしたことをお届けします。

9年目の実感:カウンセリング開業に安定はない

私自身が開業する前は、「何年か続けたら、安定してラクなんだろうな」と思っていました。

しかし、開業カウンセラー9年目の時間は、

カウンセリング経営に安定はない

です(笑)。

時代も変わります。
自分の考え方も変わります。

何1つ、「安定」はないのです。

特に近年においては、

・コロナ禍という未曾有の時代
・公認心理師試験の受験

という2つがありました。

心理系の国家資格ができるという動きは、私の大学院時代から知っていました。

しかし、公認心理師試験の情報がどこにあるのか分からないまま年月が流れていました。

公認心理師試験の受験を決意したのが2019年夏。
ちょうど、第2回公認心理師試験が実施されるタイミングでした。

そして、仕事と勉強の両立に悩みながら公認心理師試験の勉強をしていたところ、2020年2月頃からコロナ禍とよばれる前代未聞の事態が起こりました。

私にとっては…

ダブルパンチでした(><)

急に決めた公認心理師受験
誰も予想しなかったコロナ

この2つが、いつ終わるのか分からないまま(第3回公認心理師試験は延期になったので)、カウンセリングを続けるメンタル。

当時の私のメンタルこそ、安定なんて無かったです。。。

もし、これから開業される方が安定を第1に求めるのなら、お勤めしていたほうがいいかもしれません。

開業カウンセリングは安定しないことは大変ではありますが、やっぱり自由と責任は表裏一体です。

だれからも左右されず、わずらわしい人間関係の悩みもなく、やりたいカウンセリングをやりたいようにできる開業という働き方は、今も私が大好きな働き方です。

カウンセリングを変化し続ける努力:「同じ」は後退しかない

コロナ禍でオンライン化が一気に広がりましたが…

残念ながら、心理学業界は従来のアナログに固執しつづけ、オンライン化に躊躇したり出遅れたりする人たちが多くみられた印象です。

私自身も、かつては

・会って話すことが大事
・名古屋までくるモチベーションが必要
・場を共有することが大切

といった考え方でした。

これらは大学院時代に習ってきたことであり、こうした考え方は臨床活動を続けていく上でとても大切だと今も思っています。

一方で、変わり続ける時代に応じて「最適化」していくことも、開業カウンセラーとして必要なことだと考えます。

コロナ禍においては、当オフィスは2020年3月末オンライン化を公表し、ひとり一人のクライアント様にご連絡しました。

オンラインになじみのない方には、ひとり一人事前にZOOMの練習時間を確保し、実際のカウンセリングではスムーズに移行できたと実感しています。

オンライン化を開始したばかりの頃は、

・やっぱり名古屋に行きたかった
・会えないのが残念
・ZOOMがつながるか毎回ドキドキしてしまう

といった声もありましたが、

ZOOMでのカウンセリングを続ける中で、

・ZOOMでも、対面と変わらない
・移動がなくてラク
・(通うことで)感染リスクを心配していた家族もホッとしている
・これまで心配していた飛行機の手配が無くなってラク

など、特に遠方からお越しくださっていたクライアント様からは、大変ご好評いただくようになりました。

結果として、オンライン化によるクライアント様の離脱ゼロでした。
この件については、『カウンセリング開業のリアル』をお読みいただければと思います。

もし、名古屋オフィスに固執していれば多くのクライアント様がカウンセリングにお越しになれなくなったり、カウンセリングオフィスの経営が傾いたり…ということも起こり得たはずです。

ですから、カウンセリングの基礎基本を守りつつも、時代に合わせて変化し続けること、そのための勉強をし続けることが大切だと考えます。

はじめて開業されるカウンセラーに1番伝えたいこと

本当に強調したいこです。

はじめて開業されるカウンセラーの方に、開業9年目カウンセラーとして1番お伝えしたいことは、

「ビジネスを勉強してから、開業しよう」

です。

そして、

「開業した後も、勉強への投資を惜しまず勉強し続けよう」

です。

あえて「ビジネスの勉強」と書きました。
心理学の上級資格を取っても、一般の方(これからクライアント様になる方)は、その資格の意味がわかりません。

そもそも、国家資格・公認心理師さえも、未だ認知されていない現状があります。

ですから、開業カウンセラーにはビジネスの勉強のほうが大切です。

・見せ方
・魅せ方
・カウンセリングメニューの作り方
・不測の事態への対応
・頼るべき専門家
・インターネット上の情報発信…etc.

開業する前に取り組むことはたくさんあります。
ぜひ、1つ1つに取り組んで、自分らしい働き方を手にいれていってください。

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