こんにちは。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
今回は拒食症の入院期間についてお届けします。
拒食症の入院期間:何週間?何か月?
まず、入院病棟について。
拒食症で入院する場合、年齢や病状によって、大抵の場合は
・小児科
・精神科
のいずれかになります(*もちろん病院によって異なりますので、これらの診療科以外の場合もあります)。
大抵の場合、患者側の希望は言えないので、「支持されるがままに」入院する病棟は決まると思います。
では、拒食症で入院すると、どれくらいの期間になるのでしょうか?
摂食障害専門カウンセリングでお会いした中での平均的な期間は…
3ケ月
です。
もちろん、入院期間には幅があって1ケ月~6ケ月が多い印象です。
拒食症で1度も入院したことが無い場合、6ケ月と聞くと「そんなに長く!?」と思うかもしれませんが、実は長期入院いたとしても、その後、入退院を何度も繰り返す場合があります。
そもそも、拒食症は入院しないと治らないのか?
ここで、そもそも拒食症は入院しないと治らないのか?を考えてみたいと思います。
ひとことでいうなら「人による」です。
拒食症という病名だけではなく、
・元々の体重と現在の体重の差
・現在の体重と標準体重の比較
・倦怠感や貧血などの身体症状
・その他の問題行動の有無
・精神状態…etc.
など、いろんなことが「入院するべきか否か」の判断材料になっているはずです。
しかし、拒食症という病気に早く気づいて、早く信頼できる治療者に出会っている場合、「入院が必要な事態」にならないはずです。
そのためにも、ご家族が早く気づいて行動することが大切です。特に小学生の拒食症が増えていると言われていますので、
・体重は成長とともに順調に増えていますか?
・「食べたくない」という発言をスルーしていませんか?
・食べ物を捨てているのでは…と感じることはありませんか?
こうした「もしかして…」と思う場面で、ご家族が立ち止まって考えたり、専門家に相談することが「拒食症の発症」だけではなく、「拒食症の入院」を防ぐことにつながります。
より詳しいチェックリスト、こちらでご紹介しています。
拒食症:入退院を繰り返す人が多い理由は?
拒食症で入院した後、すぐに再び低体重になって再入院する方がとても多いです。
はじめて入院した際には、「再入院の人が、こんなに多いの?」と驚くかもしれません。
そこで、気づいてほしいのです。
同じ治療を受けていたら、同じように入退院を繰り返すかもしれないことを。
拒食症で入退院を繰り返す人が多い理由は、
根本的に治っていないから
です。
体重は、「見た目の数字」に過ぎません。
拒食症の根本的な原因は心です。
体重が増えても、心が自動的に回復することはありません。
その事実、薄々気づいているのに、なんとなく先延ばしにしていませんでしたか?
実際、おばあさんになっても拒食症…という方もいらっしゃるようです。
社会的な問題になっている8050問題に陥るリスクもあります。
*8050問題とは
80歳の親と、50歳の子どもが同居している状態。単なる同居ではなく、50歳の子どものほうが定職につかずひきこもり状態で、80歳の親のほうに経済的・物理的にも依存している場合が多い。年齢は便宜上の数字として使われているため、高齢の親と中年の子ども、という意味だと理解したほうがいい。
拒食症を根本的に治したい場合、どうすればいいか
拒食症の回復はざっくり分けて3ステップだと考えます。
(1)身体の回復
(2)心の回復
(3)生き方を変える
拒食症の入院治療は、(1)身体の回復です。
身体が回復した後は、「治し方」をシフトする必要があるのではないでしょうか?
拒食症の根本的な原因ときちんと向き合って、「卒業」をめざした方に継続コースをご好評いただいています。
⇒継続コースのご紹介
*お母様のみが、「継続コース」を受講される場合が多いです。
*受付できる人数が限られていますので、予告なく締切になる場合があります。