
*拒食症・過食症は、何がどうなると「治った」と言えるの?
「どうなったら、摂食障害が治ったと言えるのですか?」
カウンセリングの現場で、この言葉を耳にする機会は少なくありません。
たしかに、多くの専門家が「摂食障害は、一生付き合っていく病気」という考え方を提唱しているため、「治った状態」が分からなくなるのは当然かもしれません。
当オフィスでは、この漠然とした不安を解消するため、独自の【卒業基準】を設けています。
当オフィスの「卒業基準」
・症状ゼロ
・学校・仕事を無理なく安定して続けられること
この二つが半年以上続いた状態を、摂食障害の「卒業」としています。
しかし、この卒業基準を頭では理解していても、「治るってどういうこと?」と、心のどこかで疑問を抱いてしまう方が多くいらっしゃいます。
「治る」ことが分からない理由、2つの本音

*言えない気持ち、癒えない心
この状態に陥ってしまう理由は、大きく分けて2つあります。
(1)頭では分かっているけれど、心では納得できていない
(2) 頭では分かっているけれど、正直、取り組みたくない
きっと、この両方の気持ちが複雑に絡み合っている方が多いのではないでしょうか。
特に、(2)の「取り組みたくない」という本音こそが、回復への道のりを阻む、大きな壁になっていると私は考えています。
なぜ、「摂食障害を治す」ことに、心の抵抗が生まれるのか
摂食障害の回復は、単に食事の量を増やすことや、体重を管理することではありません。
過去を洗い出し、当時の感情と向き合い、長年心の奥底にフタをしてきた「原因」と正面からぶつかること。それは非常に時間と労力がかかる、心穏やかではいられない作業です。
つまり、「分かっちゃいるけど、やりたくない」という心の反応が起こるのは、当然なのです。
「治った状態が分からない」という言葉の裏には、実は「過去と向き合うのが怖い」「痛い思いをしたくない」という、正直な気持ちが隠されているのかもしれません。
あなたは、どちらを選びますか?
摂食障害と向き合うことは、ご自身の人生と向き合うことです。
「過去の自分から目を背け、現状を維持する」のか。
「原因と向き合い、つらい過去を乗り越え、新しい自分になる」のか。
どちらを選ぶのも、あなたの自由です。
しかし、もしあなたが「治したい」と心から願うなら、その場しのぎの関わり方ではなく、摂食障害の「卒業」という明確なゴールを目指す覚悟が必要です。
私は、摂食障害の原因と向き合ってでも、人生を変えたいと願うクライアント様を、継続コースのカウンセリングで心から応援しています。
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