摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害の難しいところ。
それは、「見た目では分からないこと」です。
体型が普通だったり、
毎日登校していたり、
動き回っていたり、
そんな「見た目」があっても、
心は不安でいっぱい、
何もかもやめたい、
自分なんかどうでもいい・・・
そんな心の状態は、とてもよくあります。
そこが、親子のギャップが生まれやすいタイミングでもあります。
以前、こんな記事を書きました。
前向きすぎるお母様と
心がついていかない摂食障害のご本人。
「分かって!」という叫びと、
「分かったつもり」になっているご家族。
「聴いて!」という訴えと、
「聴いているでしょ!」と言ってしまうご家族。
「ちゃんと考えて」という声と、
「これ以上、どうしてほしいの!?」というご家族の怒り。。。
どーにも、すれ違ってしまうのですよね^^;;
ご家族の中には、早すぎる段階で、
「もう大丈夫」と捉えてしまう方が、とても多いように感じています。
見た目、フツーになった。
行けれなかった学校にも、行けれるようになった。
外食も出来るようになった。
「だから、大丈夫」でしょうか?
ご家族の中にも、「終わったことにしたい気持ち」が伝わってきます。
・もう、摂食障害に疲れた。
・もう、治ったんだから、考えたくない。
・もう、話を聞くのにつかれた。
・もう、あの子ばかりに時間を取られたくない。
・もう、外食も外出も、自由にさせて!
実際の摂食障害の回復よりもずっと早い段階で、
「もう大丈夫」と思ってしまうのは、
もしかしたら、ラクなことかもしれません。
けれど、ホントにラクになるのは、ちゃんと治ってからで充分ではないでしょうか?
早すぎる「もう大丈夫」は、
多くの場合、摂食障害の悪化につながりやすいです。
摂食障害のご本人たちとのカウンセリングでは、
「もう大丈夫って、思われている。どうしよう!?」という声は、とても多いです。
「大丈夫って思われているから、不安を言えない」
「大丈夫って思われているから、いつもニコニコしていないといけない」
「大丈夫って思われているから、疲れても休めない」
こうして、新たな「言えない状態」が出来てしまうのです。
悪化させないためにも
ちゃんと理解すること
「言えない環境」を作り出さないためにも、
ちゃんと向き合うこと