国家資格・公認心理師を持つ摂食障害専門カウンセラー
中村綾子です。
元気だったころは、あんなに楽しかったのに。。。
摂食障害にさえならなければ、私の人生は違ったのに。。。
摂食障害で苦しんでいる時、そんな風に「今の生活」を悲観してしまいがちですよね。
悲観することがあっても、それはOKだと思います。同時に、「楽しかった記憶」は、回復に大きな支えになることをお伝えしたいのす。
私が摂食障害の頃、過去の栄光に浸る自分が嫌でした。
カナダ留学中、一生懸命勉強していた自分。
英語だけで生活していた自分。
見ず知らずの場所に17歳で飛び込む行動力があった自分。
もっと前には・・・
ぽっちゃりだったけど楽しかった高校時代。
たくさんの友達に囲まれていた自分。
そんな自分を思い出して、摂食障害の自分との格差を感じて、それがすごくイヤでした。
けれど・・・
イヤだと感じたことが、
摂食障害の回復が進むにつれて、変わっていきました。
必死に痩せていなくても、いいのかもしれない。
ぽっちゃりだった高校時代は楽しかったのだから。
英語を使っていなくても、何かは出来るようになるかもしれない。
だって、17歳当時は何もしゃべれなかったのだから。
そんなふうに、「あの頃に戻りたい」という気持ち以上に、「完璧じゃなくても、どうにか過ごせた過去」が、回復の支えになっていきました。
ぽっちゃりでもいい。
摂食障害真っ最中でも、同じ友達は、友達のままでいてくれました。
カナダ留学時代にお世話になった方とは、「英語ができる私」ではなく、見ず知らずの私に親切にしてくれました。
だから・・・
上手くいかないことばかりだけれど、
治るっていうことも、
社会に出るっていうことも、
もしかしたら、出来るのかもしれない。。。
きっと、そんな気持ちが何度も何度も行ったり来たりして、何年もかけて、「信じてみよう」と思えて行ったのだと思います。
摂食障害ですべてを失ったと感じる時、過去の「楽しかった思い出」がとても邪魔に感じるかもしれません。
けれど、今がどんな状況にあっても、「楽しかった日々」を経験したのは、あなた自身のチカラなのです。
あなた自身のチカラが、今消えてなくなったわけではなく、ほんの一時期、チカラが出せない状況になっているだけなのです。
だから、大丈夫。
「楽しかった思い出」のように、いつかまたそんな日々が来るから、それだけを信じて、治るっていうことを諦めないでいてください。
治るということ。拒食・過食の症状ゼロを一緒に目指してみませんか?