摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
私も入院経験者ですが・・・
とてもとてもよくあるご質問を取りあげます。
摂食障害で入院していました。
入院中は、1日3食たべて、嘔吐もありませんでした。
でも、退院した途端、また食べなくなりました(嘔吐するようになりました)。
どうしてでしょうか?
コレ、本当によくいただくご質問です。
でも、こうした疑問こそ、シンプルに考えて欲しいのです!
答は・・・
当たり前です!!!
入院中は、
食べないと怒られる。
体重が増えないと退院させてもらえない。
食べた量を毎回チェックされる・・・etc.
といった強制的なチカラがあります。
そうした強制力があるからこそ、
自分の意志に反したことでも「やるしかない環境」なのです。
なので、
退院によって、
その強制力と環境が変われば、
一気に元通り。。。
当たり前ですよね???
シンプルに考えていきましょう!
1日6時限の授業がある学校に通っていても、
休日に、時間割通りに、自分一人で勉強できるでしょうか?
きっと、時間割通りに勉強し続けることも、休憩時間を一切延長しないことも、ムリだと思います。
これも、当たり前です^^;;
では、退院後も、摂食障害の回復につながる方法は無いのか?
これこそが意識の問題です。
強制力があっても・なくても、
環境がどんなに変わっても・変わらなくても、
「治りたい」という気持ちがハッキリあること。
そこに意識が向かっていること。
それが必要です。
では、「治りたい」という意識が沸くには?
繰り返し書いている通りですが・・・
心の根本問題の解決・改善に取り組むことです。
・寂しいという気持ち
・無理やり頑張ってきた時代
・言いたいことが言えなかったこと
これらは、決して昨日・今日の出来事ではありません。
多くの場合、10年以上前から、いろーーーんな出来事が積み重なって、心の中を埋め尽くしてきているのです。
そんな心が限界に達したからこそ、
「食べる」という当たり前のことが上手くいかなくなり、
拒食・過食というカタチで、訴えるしかなくなったのです。
心の問題を、日々のストレスだと勘違いしていませんか?
日々のストレスではなく、
長年、積み重なってきた気持ち。
分かってほしい時に分かってくれなかったから、
話すことを諦めるしかなった気持ち。
近くにいて欲しい時に、
いつも忙しそうにしていたから、
黙ってしまうことがクセになってしまった自分。
愛情というものを決して感じなかったわけではないけれど、
「欲しいカタチの愛情」や
「欲しいタイミングの愛情」とは、
いつの間にかズレていたのかもしれません。
これは、親子で、それぞれが感じることが必要で、それぞれ違った価値観の中で生きているからこそ、それぞれの言い分があるのかもしれません。
でも・・
摂食障害という難病になってしまったのだから、摂食障害を治すためには、「苦しい気持ち」の根っこを最優先に考えてほしいのです。