摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
先日読んでいた本です。
過去の私自身と重なるなぁ~とすごくしんみりしたので、ご紹介します。
「『しょぼい喫茶店 』は鬱々とした日々の中で見つけた光でした 。大富豪になりたい訳でもなく 、高級ブランド品がほしいわけでもない 。ただ毎日死にたい 、生きるのを辞めたい 。と思わなくてもすむような日々が送りたい。」
—『しょぼい起業で生きていく』えらいてんちょう著
なんだかなぁ・・・と思ったんです。
過去の私、そのまんま。
摂食障害が、それなりに回復して、アルバイトは一応きちんと出来て、じゃあ就職しよう!と思った時、私は何も出来ない自分に気が付きました。
同時に「頑張っていたら認められる」と思っていたことが、社会の中では、そうではないことにも気づかされました。
しかも、私が「頑張っていたこと」は、摂食障害が治ることで、摂食障害が治った状態とは、「ただの人」だったからです。
その頃、ホントに何もかもイヤになりました。
頑張ってきたことは、自分の世界(摂食障害の世界)だけの話。
そして、社会の中で、それらは何も評価されない。
さらに、社会の中でまず目に留まるのは「働いていない時期」の話。
何なんだろう。。。
ウツウツとして
希望も何もなくて
夢に向かって頑張る人たちが
まったくの別世界に見えて。
その頃、
地下鉄で勉強している学生たちが、とてもとてもうらやましかったです。
「何か」に向かっている姿。
頑張ったら、手に入りそうな未来。
頑張ったことが、評価される場所。
摂食障害で、20代の多くの時間を失ってしまった自分とは、ホントちがうんだなぁと。
当時も今も、私は、大金持ちになりたいとか、高級ブランド品を持ちたいとか思ったことは1度もありません。
でも、、、
やりがいを持って
「好き」と思える仕事を
「楽しい」と思いながら続けて
ある程度の収入を得て、
その収入で自分が自分の生活をしていけること。
それが、私にとって目指す「生き方」でした。
けれど・・
一旦、「ふつうに働く」というレールから離れてしまった後、そんな「生き方」が到底かなわないような、そんな現実を痛いほど経験してきました。
その頃、1番思いました。
治らなければよかった。
ずっとガリガリの低体重でいればよかった。
治らなければ、働かなくて済んだのに。
治らなければ、仕事について考えることも無かったのに。
治らなければ、こんなにもツライ想いをすることなんて無かったのに。。。
そう思ったのです。
この時期は、拒食で入院していた時期よりも、体重が増えてイヤでたまらなかった時期よりも、比較にならないほどつらかったです。
「働く」って、何なんだろう?
バリバリ働いて、深夜残業もあって、飲み会もほぼ強制的な職場と
なんとなくやる気なさそうなフリーター。
そんな二者択一の働き方以外の働き方って、無いんだろうか。。。
私は、誰も答を教えてくれない中、ただただ「回復してきた自分への後悔」に浸っていました。
冒頭で紹介した「しょぼい喫茶店」や「しょぼい起業」の本たちは、私がその頃読んでいたら、どんなに救われただろう・・・と思いました。
私が生まれて初めて自営業となった、パン教室は本当に経営も時間管理も何もかも、問題だらけでした。
でも、ウツウツとした世界しかなかった当時の私にとって、「雇われない生き方」「自分で自分の仕事を作る働き方」は、たった1つの希望だったのです。
・・・
治った後の世界が見えないと、治ることが怖くなったり、回復してきた自分に後悔したり、いろんな想いが沸くと思います。
けれど、生き方も働き方も、自分で選んだらいい。
選ぶ自由もあるのだから
まずは、選ぶ自分になってください。
選ぶために、いろんな生き方・働き方があることを知ってください。
私は、こちらのクッキー屋さんの働き方に深く共感しています。
ネット購入は、何度も何度も(笑)。