摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
自分よりガリガリに痩せた人を見ると、「痩せなきゃ!」と思ってしまう。
一方で、
ブクブクに太った人を見ると、自分のことのように感じてしまう。
この両方が共存するのが、摂食障害の心理かもしれません。
今回いただきましたご質問をご紹介します。
外出先で太った人を見ると、すごく恐怖心が沸くのですが中村さんにもそういったことはありましたか?
*ブログでは、一般論と私の経験談の範囲で回答させていただきます。
ご質問をありがとうございます。
はい。ありました。
摂食障害(拒食)という診断を受ける前から、肥満なのに少食の人をみると、何をどれくらい食べたいいのか分からなくなりました。
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1.少食で肥満のカナダ人
2.何と比べますか?
3.適正体重よりも、あなた自身のベスト体重
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1.少食で肥満のカナダ人
日本人女性の多くは、かなり細身でキレイですが・・・
私が6年間すごしたカナダは、小学生から肥満の子がたくさんいました。
大学の同級生の中にも、日本では見かけないような体型の方が、ホントたくさんいました。
でも、食べているものは・・・
お昼:野菜スティック
もちろん、間食といえば、甘~いマフィンだったり、飲み物は常にコーラだったりしますが、
それでも、私を混乱させるのに充分な見た目でした。
肥満ではなくても、食事が食事として成り立っていない、という現状がありました。
朝:シリアル
昼:ポテトチップス
夜:肉とポテト、バターたっぷり
間食には、甘いクッキーやマフィン
夜のデザートには、ケーキの上にアイスクリームを乗せる。。。
ダイエットだと言えば、人工甘味料やゼロカロリー飲料ばかりを信じ込む・・・・。
こんなのが、「常識」だったのです。
だから、真逆をすれば、健康的な食生活になるんです。
やっぱり、3食バランスよく。
日本人にはお米が合う。
これは、長年、日本人がスリムで長寿で居続けてきた証拠ではないでしょうか?
2.何と比べますか?
今、太っている人と比べてしまっていますよね?!
もちろん、ちょっと体重が増えた時に、同じように太ってしまうんじゃないか、不安でたまらなくなる時期もあるかと思います。
ですが・・・
今、大事なのは、他人と比べることではありません。
本当に大事なのは、あなた自身の「なりたい姿」と比べることなんです。
他人ではなく、あなた自身。
過去のあなたではなく、未来のあなた。
今、ハッキリと思い描けていますか?
なりたい姿
着たい服
歩き方
話し方
行きたい場所
やりたいこと
会いたい人
摂食障害の回復に必要なのは、あなた自身が未来を思い描くチカラではないでしょうか?
3.適正体重よりも、あなた自身のベスト体重
よく言われるのが、適正体重や標準体重ですよね。
ですが、あなた自身の適正体重とかならず一致するとは限りません。
あなた自身のベスト体重を見つけるには、これまでで1番、心身の調子がよかった時期を思い出すことです。
60kgの時、1番体調がよかったのなら、身体と心の機能が戻るために、ほぼ同じくらいの体重が必要になります。
元々細身で、40kgの頃、調子がよかったのなら、それくらいで身体と心が元気になる可能性があります。
でも・・・
これらは、そうした体重になってみないと、分からないのも事実です。
予測は、ある程度できます。
でも、あなた以外の人が、未来を「実感」することは出来ないのです。
体重も大事
身体の中身も大事
そして、それらの土台となるのが、心ではないでしょうか??
体重だけ増えて、心が置いてきぼりになってしまうと、摂食障害は悪化しやすいです。
体重だけで健康が保証されることはありません。
体重だけで、心の状態が分かることもありません。
それでも、身体は、あなたのベスト体重を欲しているのです。