摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
拒食に悩む方が、1番恐れているもの。
1番イヤで、1番怖いもの。
それは、「過食」ではないでしょうか?
怖いと思いつつも、
積極的に過食の情報に触れたり
リアルに想像したり
結局は、そうした行動こそ、過食を引き寄せているとも言えますが^^;;
今回のご質問をご紹介します。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
「過食」について読んだりすると、私も菓子パンや甘いもの、食べたいのに食べられないものを急に欲してしまう事があるのか・・・不安になったりします。
10年ほど急激な「過食」の経験はありませんが、何かきっかけで起こりえるものなのでしょうか。
*ブログでは、一般論と私の経験談の範囲で回答させていただきます。
ご質問をありがとうございます。
過食になる可能性が、「無くはない」と思っていますが・・・
これは、摂食障害に1度もなったことの無い人も含めて言えることです。
拒食から過食になる理由について考えていきたいと思います。
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1.心の爆発
2.飢餓からの反動
3.「新しい自分」という物語
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1.心の爆発
拒食の状態って、ガマンですよね。
心も身体も。
言いたいこともガマン
食べたいものもガマン
ガマンが当たり前になり過ぎて
自分がガマンしているのか・していないのかも
よく分からなくなったり
ガマンしていることが普通になって
ガマンしていないと、ダメな人間になりそうで
必死のガマン。
空腹であっても、
それを忘れようとしたり
空腹にさえ、快感を覚えたり
空腹のほうが、身体が動きやすいと勘違いしたり
ガマン、我慢、がまん・・・・。
痩せていれば、きっと気づいてくれる
ガリガリの身体なら、周りは心配してくれる
そう思って、痩せ続けていませんか?
でも、その願いが伝わらないと感じた時
爆発してしまうのです。
それが、心の爆発による過食ではないでしょうか?
だから、もっと早く
もっと素直に
言葉にしていきましょう。
心の寂しさ
心の辛さ
不安でいっぱい
悲しみでいっぱい
分かってもらえないかもしれないけれど、
余計に傷つくかもしれないけれど、
あなた自身が、「伝える」こと
それが、最善・最短の方法なんです。
2.飢餓からの反動
一般的な人も過食になる可能性はあります。
でも、拒食症の人のほうが、過食になりやすい理由があります。
それは、身体が飢餓状態だからです。
飢えている身体は、たくさん欲します。
次にいつ栄養が入ってくるか分からないから、
今、食べなきゃ!という焦りがあります。
だから、どんどん食べてしまう日がくる可能性はあります。
そのためにも、今、あなた自身を許してあげませんか?
食べたいものを、食べていい。
食べたいものを、選んでいい。
太りそうなものも
食べたらダメなものも
ホントはどこにも存在しないのだから。
食べても大丈夫
食べても平気^^
少しでも早く、食べ物から自由になること。
それが、飢餓からの過食をふせぐ唯一の方法なのです。
3.「新しい自分」という物語
痩せている特別感
みんなと違う感じ
服を買いにいけば、
「もう1つ、小さいサイズ無いですか?」と
いえる優越感。
ご飯を食べにいけば、
「少食だね」といわれる
心地よさ。
痩せにしがみついて
痩せに守られて
痩せに支えられているうちに
痩せだけが、「自分」になってしまったかもしれません。
けれど。。。
変わろうとするとき、
痩せから脱皮する必要があるんです。
以前の自分に戻るのではなく
新しい自分作り
「これまで」とは違う
「これまで」から離れる
新しい自分
新しい自分に出会うために
大きな変化があるのかもしれません。
もしかしたら・・・
過食が起きること自体、
「新しい変化」なのかもしれません。
・・・
決して、過食が起これば、摂食障害が治る、という単純なものではありません。
けれど、過食を怖がり過ぎるほど、
過食が起こるリスクは高くなるのです。
食べても大丈夫。
1日も早く、あなたの心に、そんな気持ちが芽生えますように・・・