カウンセリングを受ければ、すぐにラクになれるの?
話を聴いてもらうと、過食したい気持ちが無くなるの?
摂食障害って、途中で上手くいかなくなった時、どうしたらいいの?
そんなギモンにお応えしていきます!
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こんにちは。
カウンセラー中村綾子です。
摂食障害の回復が難しいと言われますが・・・「中身が見えないこと」がその原因の1つかもしれません。
「中身」とは、
・悩みの中身
・回復の中身
・変化の中身・・・etc.
です。
私自身も、摂食障害時代、なかなか前に進んでいる実感がない時、同じような摂食障害の人が、同じように立ち止まったり、上手くいかなくなったり、通院を辞めたくなったりしたとき、どんなふうに過ごしているのか・・・そんな「中身」が知りたくてたまりませんでした。
今、カウンセラーとして沢山のクライアント様にお会いしていますが、こうした「中身」をお伝えしていくことも、1つの使命ではないかと思っています。
さらに、クライアント様が、とても素晴らしい回復を遂げ、卒業されていくたびに、「カウンセリングを通して変化していく心の中身」をより分かりやすく伝えていく必要性を感じています。
そこで、当オフィスのカウンセリングで、摂食障害が回復していく理由を3回に分けてお届けしています。
第1回目・2回目は、以下をクリックしてご覧ください。
カウンセリングで回復する理由①家で取り組むことが分かる
カウンセリングで回復する理由②振り返りシートの活用
摂食障害の回復の道のりとは
カウンセリングで回復といっても、みーんな上がったり下がったりジグザグを描きながら、回復に向けて歩んでいきます。
大抵は、こんな流れです。
(1)開始時:気分向上。ワクワク~。これで治るかも。
(2)変化時:「変わったね」と周りから言われ始める
(3)停滞期:イイ感じだと思ったのに・・・
(4)悶々期:なんだかなぁ~、カウンセリング行っているけどなぁ、自分は治らないのかなぁ。。。
*大抵の場合、(3)(4)を行ったり来たりして長引いてしまう人ほど、これらの時期が長いと言えます。
(5)スイッチが入る時期:ホント治らないとヤバイ!!!
(6)急上昇:一気にかけあがるような回復
(7)揺れ戻し時期:もう少しで治ると思ったのに!なんで!?
*さらに(6)(7)を繰り返す
(8)落ち着き始める時期:焦りすぎはやっぱりダメだと気づく時期
(9)安定・卒業に近づく:そろそろ卒業時期を考えようか、という話をカウンセリングで始める時期
(10)祝・卒業:安定の半年を見守って、今後の対策もして、そしてドキドキの卒業
いろんなクライアント様とのカウンセリングを思い浮かべながら、こんな回復の道のりを書いてみました。
ブログの便宜上、数字を振りましたがやはり個人差は大きいですし、行ったり来たりするものです。
みんな経験!カウンセリングが嫌になる時期
当然、
・カウンセリングに行きたくない(今はZOOMですが・・・)
・久々に過食しちゃったことを報告したくない
・またアノ話するのか・・・
という時が、必ずあります。
上記の回復の道のりで言えば、
最初の行き詰まりの
(3)停滞期:イイ感じだと思ったのに・・・
(4)悶々期:なんだかなぁ~、カウンセリング行っているけどなぁ、自分は治らないのかなぁ。。。
という時期と、
(6)急上昇:一気にかけあがるような回復
(7)揺れ戻し時期:もう少しで治ると思ったのに!なんで!?
「上がったから下がる」という時期です。
この言葉、私はカウンセリングでよく使います(笑)。
そういう時こそ、回復の分かれ道です。
どれだけ、カウンセリングで正直にありのままに、自分の感情をさらけ出せるか。
それがカウンセリングで回復に向かうかどうかの分かれ道です。
自分の心を変えることは、大変なことです。
これまで信じてきたことを、あえて辞めたり。
これまで信じてきたことが、実は間違っていたことを認めるしかなかったり。
イヤな世界に、わざわざ飛び込んだり。
変わることへの不安と
変わることへの恐怖と
変わることへの焦り。
いろんな感情があるからこそ、カウンセリングで言われるひとこと一言が気に障り、傷つけられたように感じる時期があるものです。
そうした感情があること。
そうした時期があること。
そして、それらが回復には「通るべき道」であること。
私は摂食障害の経験者として、カウンセラーとして、知っています。
揺れ動く感情にさらされる時、カウンセリングが嫌になることと思います。
変わろうとしても変われない自分への怒りは、目の前のカウンセラーに対して沸いてくることも多々あると思います。
それでもいいのです。
私は、カウンセラーとして、そうした感情を引き受ける覚悟があるから。
治るには、そうした相手が必要なのです。
生活しながら、摂食障害が回復するということ
私は、命が今すぐキケンという場合を除いて、摂食障害はカウンセリングで回復できるものだと思っています。
そのためには、自分で自分を律するということ。
これが、ホントに大切になっていきます。
それが出来るかどうかは、そのまま治るかどうかにつながります。
強制力の高い入院と違い、カウンセリングとは、とても自由なものだと言えます。
自分で予約して、自分で用意して、自分で受講する、という「自分で」がたくさん必要だからです。
・入院とちがって、だれも監視していません。
・保険適応の病院とちがって、カウンセリング代は安くありません。
・カウンセリングは「話すだけ」なので、隠す・ウソをつくことは、やろうと思えばいくらでもできます。
こうした、自由度が高いからこそ、「自分で」どこまで真剣に取り組むかどうかが、問われているのです。
自由度が高いからこそ、「イヤになった時」に、回復のほうを選ぶことが出来たのなら、それだけで回復につながっていくのです。
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以上、3回に分けて「摂食障害がカウンセリングで回復する理由」をお届けしました。
これまでのカウンセリングで、摂食障害が回復しなかった方。
治るために、一体何から取りくめばいいのか分からない方。
ぜひ、一緒に卒業を目指していきましょう。