【過食症】「症状が出た」と「過食しちゃった」の違いとは?

過食が止まらない
過食さえなくなれば・・・
娘が過食し始めたらどうしたらいいんですか?

そんなお悩みを持つ方こそ、オススメの内容です。

こんにちは。
カウンセラー中村綾子です。

拒食・過食・過食嘔吐を経験しています。
でも、摂食障害を卒業して以来、一度もぶり返しはありません。

摂食障害専門カウンセリングとして、お伝えしてること・大切にしていることをブログでお届けしています。

今回の話題は、過食の考え方です。

カウンセリングでは、現状の様子をお聞きするために、過食の有無・回数を尋ねることがよくあります。

その返答は

「過食しちゃった」の場合と
「症状が出た」の場合に

かなり分かれます。

摂食障害専門カウンセラーとして仕事しはじめたばかりの頃は、結構、違和感がある言葉でした。

この2つを、自分なりにいろいろ考えたり、その他の要因について考えたり、たくさんのクライアント様のご相談に応じている中で、少しずつ「ちがい」の理由がわかるようになっていきました。

「過食しちゃった」の場合

自分で過食している、という自覚が伝わってきます。

辞めたいと思っているけど、
やめられない。

過食してしまった自分が恥ずかしい。
悲しい。
なんで辞められないんだろう。。。

そんな気持ちも伝わってきます。

ちなみに私が摂食障害真っ最中の頃合は、「過食しちゃった・・・」という言葉と同時に大泣き・・・ということが多かったです。

「症状が出た・過食が出た」という場合

どこか、他人事のような口調なのです。。。

過食以外の生活をお聞きすると、大抵の場合

・落ち着いています
・フツーです。
・特に変わったことはありません。

という答えが多いのも特徴的ではないかと感じています。

フツーで
落ちついた生活の中に
フツーに過食がある。

過食があることも、フツー???

「出た」じゃなくて「した」では無いの?
私は、ずーっとギモンでした。

摂食障害と発熱の1番大きなちがい

便宜上、たとえ話として、「摂食障害を40度の熱が出ている状態と考えましょう」と、お伝えしています。

ですが・・・

決定的に異なることがあります。

それは、

熱は、「自分の行動ではない」ことです。

体温計を手にして
自分で「測定」はできます。

熱をはかる頻度は、自分で決められます。

でも、熱を上げたり下げたりは、できません。

一方、過食の場合は、

・「食べたい!」という感情がある
・「食べよう」と決める
・買いに行く(または家の中で食べ物を取りに行く)
・食べ物を手に取る
・口に入れる
・歯で咀嚼する
・食べ終わる

過食1回でも、実はとてもたくさんの「行動」を積み重ねています。

これらの「行動」は、すべて「自分で」していることです。

そこに意識は、ありますか????

自分で選んで
自分で「過食という行動」をしているのです。

ココ、とても重要なポイントです。

摂食障害に悩むご本人様にも、意識してほしいことですが・・・
それ以上に、ご家族にきちんと理解してほしいことです。

きちんと理解できていれば、

「私が、何か言ってあの子の過食がひどくなったらどうしよう!?」
「また、過食が出ているんです」

といった、よくあるお母様の声が自然と沸かなくなるからです。

まずは、摂食障害をきちんと理解してきましょう。
理解を助けるために、カウンセリングがあるのですから。

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