国家資格・公認心理師を持つ唯一の摂食障害カウンセラー
中村綾子です。
摂食障害のお嬢様がいると、
いつも家族はビクビクしてしまう
摂食障害のお嬢様の行動に
振り回されて
すべてが気になってしまう。。。
ますます、家の中の居心地が悪くなってしまう場面も少なくありません。
今回のご質問をご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
最近、娘がこっそり過食嘔吐しています。
こういう場面で、母親として、どんな言葉をかけたらいいでしょうか?
ご質問をありがとうございます。
とてもよくある声です^^
言うべき?
言わないべき?
こんな言葉は言っていいの?
言ったら傷つけるかな??
考えすぎて
思っていることと反対のことを言ってしまったり
いろーーんなやり取りを見聞きしています。
そして、言葉以上に大切なことに気付いてほしい、と私は思っています。
今回も以下の3つから考えていきます。
1.お母様がホントに言いたいことって、何ですか?
「言っちゃいけない」
「こう言ったら、娘はなんて思うんだろう?」
こうした気持ちをぜーーんぶ隅に置いた時、どんな言葉を言いたいでしょうか?
お嬢様がどう思うとか、
摂食障害を悪化させるとか
そうした心配を抜きにして、
ホントに伝えたい言葉って何でしょうか?
今すぐ分からなくても
今すぐハッキリしなくても
「伝えたい言葉」が何なのか・・・
お母様自身で、じっくりじっくり考えてみてほしいと思っています。
「伝えたい言葉」が分かったら
「伝えたい言葉」を、お母様自身に言ってみてください。
「伝えたい言葉」を受け取ったお母様自身は、どんな気持ちになりましたか?
もし、心がホワンと温かくなるなら、摂食障害の娘さんも、同じように感じてくれることと思います。
もし、責められているような気持ちになるなら、摂食障害の娘さんが、いつも感じていることなのかもしれません。
まずは、お母様自身が、「伝えたい言葉」に正直になること。
その上で、ご自身で感じてみることを大切にしてくださいね^^
2.摂食障害の接し方:言葉以上に「感じる、考える」
なんて言ったらいいですか?
どうしたらいいですか?
母親カウンセリングでは、こうした言葉が後を絶ちませんが・・
正直、私はこうしたご質問が好きではありません。
なぜなら・・
言葉は心からにじみ出るものだからです。
言葉だけを変えることは、口先だけの印象を与えてしまいます。
言葉だけを、セリフのように言っても、何も解決しないからです。
「1」でお伝えしたことと重なりますが、言葉以上に考えて、感じることを大切にしてほしいのです。
過食嘔吐したくなるのは、なぜだろう?
過食嘔吐しているのに、隠してるのはどうしてなんだろう?
過食嘔吐するほどの吐き出したい想いって、何だろう?
言いたいこと言えてきたかなぁ?
言いたい事、ちゃんと聴いていたかなぁ?
聴く姿勢を振り返って
誠心誠意
全身全霊を傾け続けてきたかどうか・・・
ここは、お母様にとって、とても大切な場面なのです。
片手間で「聞いて」いませんでしたか?
「話、早く終わらないの?」とイライラしながら聞いていませんでしたか?
聴くとは、
心できくことです。
聞くとは、
耳だけできいていることです。
「聞く」ではなく、「聴く」。
摂食障害だから過食嘔吐をするのではありません。
心の中のモヤモヤがいっぱい積もり積もっているから、「吐き出し場所」を求めているのです。
言葉で想いをくちに出来なくて
言葉で語ろうとしても、受け止められなくて
だから・・・
食べ物を「利用」して、吐くしかない状況なのです。
お母さまが、どんなに忙しくても
「聴く姿勢」、見直していきませんか?
3.過食嘔吐を責めても、解決しない
声掛けをする際、
絶対にしてほしくないことがあります。
それは、過食嘔吐を責めることです。
「また吐いている!」
「汚したんだから、ちゃんと掃除しなさい!」
「食べ物を粗末にするなんて!」
こんな言葉が出やすい場面ですが・・・
問題はそこじゃないのです。
過食嘔吐には、過食嘔吐の背景があります。
過食嘔吐がどんなに頻繁な人でも
ラクに嘔吐できる人でも
やっていて楽しいわけではありません。
スッキリしても、それはほんの一時的です。
・・・
私もかなり吐いていました。
普通の量を食べても、
イライラすることがあれば、
嘔吐に走ることもありました。
でも、嘔吐を責められていたら、もっとツラくなったことと思います。
同居していた頃も家族は知っていましたが、何も言わないでいてくれました。
トイレが汚れていると怒られたこともありません。
「あーぁ」とは思っていたと後から聞かされましたが、それ以上、何かコメントすることはありませんでした。
・・・・
責めるよりも、摂食障害の専門家と繋がることです。
摂食障害のお嬢様が通院したくない・カウンセリングなんて行きたくないという場合は、お母様から「学ぶ」ことを始めてみましょう。
何がツラくなるのか
どう考えていくことが回復につながるのか
家で出来ることは何なのか・・・etc.
お嬢様が治療者(医師・カウンセラー)を求めなくても、お母さまが主体となって、変わるお手本になることをオススメします。
治りたい気持ちを引き出すために、
お互いがラクになるために
まずは、お母様が摂食障害について、動画で学ぶことからはじめていきましょう!
↓↓↓
スマホで視聴できる動画です
【動画】摂食障害を学ぼう