摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
摂食障害の症状について
勘違い・間違った考え方が多く出回っているように思います。
「過食は症状だから仕方がない」
「過食は、今の●●ちゃんに必要なんだよ」
ホントですか?
「過食する自分を受け入れる」
「過食で発散しているのだから仕方がない」
ホントに、過食を受け入れて、どんどん太って、気持ちが発散できていますか?
いつもいつもお伝えすることですが・・・
困った時には、シンプルに考えるのです!
過食=発熱
こう置き換えて、上記の言葉を書き換えてみると・・・
発熱は症状だから仕方がない
発熱は、今の●●ちゃんに必要なんだよ
発熱する自分を受け入れる
発熱で発散しているのだから仕方がない
たしかに・・・発熱は身体の中がウィルスと闘っている状態の【結果】なので、仕方がないことなのかもしれません。
けれど、「発熱は仕方がないから、熱を出してもいいよ」と本人も周りも言うことは無いはずです。
さらに、「発熱した自分」を受け入れたり、「発熱」で気持ちが発散されることも無いと思います・・・
そして、発熱に「いい・悪い」はありません。
ただ、熱が出た、それが「発熱」です。
それだけです。
だから「熱を出してもいいよ」とは言いません。
「熱を出すなんて、ダメだ!」と禁止もしません。
これが、症状を否定も肯定もしない状態です。
ホントは過食も同じです。
「過食してもいいよ」ではなく、
「過食するなんて、ダメ!」でもありません。
否定も肯定も無いのですから。
冒頭の言葉で問題なのは、以下の2点です。
・過食という【結果】だけを見ていること
・過食という症状を肯定してしまっていること
このブログでいつも書いていますが・・・
摂食障害の症状は、【心の不調の結果】です。
心の不調こそ、向き合うものなのです。
発熱の例に戻れば・・・
熱が出た時、少しは考えるはずです。
・なんで風邪引いたんだろう?
・最近、寝不足だったかなぁ?
・そんなに疲れが溜まっていたかなぁ?
・そう言えば、少し前に頭痛がしたけど、その頃から体調悪かったのかなぁ?
・友達も最近風邪でダウンしていたなぁ・・・etc.
こうした振り返りを、かなり自然にしていると思うのです。
この時の考えは、必ず現在から過去を振り返っているはずです。
発熱という体調不良で過去を振り返るのだから、
摂食障害という「命に係わる病気」で、もっとじっくり過去を振り返るのは当然必要な作業ではないでしょうか?