【摂食障害の親子関係】母娘関係の課題と、回復につながる接し方

▼最新作!拒食症の退院シリーズ▼

摂食障害専門カウンセリング・中村綾子です。

カナダ留学の最初の1年は、交換留学だったのでホームステイをしていました。
その間、本当に色々な家族の「あり方」をみてきました。

ホストファザーは、1度は「子連れママ」と同棲期間を経て、ほんの短期間の結婚、その後、すぐに離婚。

離婚後、会社で知り合った女性(私のホストマザー)と結婚。

そして、養子を計10人。。。

カナダでは「気楽な離婚」もフツーでしたが、「養子」にするもの、なんだか普通のことのようでした。

そんな環境の中で、家族の在り方は1つじゃない。

けれど、それぞれが「心地いい状態」が大切なんだと感じるようになりました。

一方で、摂食障害専門カウンセリングを通して、様々な母娘の姿を感じています。

そして、母娘のあり方が、「0か100」になっているように思います。

(1)摂食障害と家族:すごく密接な母娘関係

(2)摂食障害と家族:疎遠な母娘関係

このどちらかになってしまっていませんか?

(1)摂食障害と家族:すごく密接な母娘関係

すごく密接な母娘関係では、いつもいつも母娘で外出。

スイーツ食べにいくのも、買い物行くのも、旅行にいくことも・・・。

けれど、共依存・母娘カプセルに陥ってしまうリスクが高いようです。

そして、本来は友達付き合いで忙しいはずの年齢なのに、
娘さんは「いい子」を抜け出せないままになっていませんか?

(2)摂食障害と家族:疎遠な母娘関係

この親子関係では、お互いに何を考えているのか分からず、いつも恐る恐る接してしまう関係です。

「分からない」から「避ける」
「避ける」から、もっと距離ができてしまう・・・。

お互いを恐れて、溝が深まってしまっていませんか?

こうして、比べてみると、もう一方の母娘関係を、
うらやましく思ってしまうかもしれません。

べったり関係に疲れ果てているお母様は、「ちょっとは離れてくれたら」と思ってしまう。

なかなか話せないお母様は、「もっと喋ってくれたら」と思ってしまう。

けれど…ここに大切なヒントがあるのです。

どちらの関係がいいというわけではなく、摂食障害の思考と重ねて考えていきませんか?

摂食障害の思考の1つに、「0 か 100 の思考」があります。

・1つ上手く行かないと、全てがダメになってしまう。

・一度頑張ると決めると、「ちょっと休む」が許せない。

要するに、両極端ですよね。
その思考が、食に表れるから、拒食か過食になってしまうんです。

だからこそ、今の母娘関係も、「どちらか1つ」を求めるよりも、「ちょっとラク」を考えていきましょう。

「すごく密接」の母娘関係は、ちょっと距離を取る方法を。

「疎遠」の母娘関係は、ちょっと会話を増やすコツを。

これまでと違う試みは、勇気がいることかもしれません。
また、症状の悪化が心配になるかもしれません。

けれど、お母様1人ですべてを抱え込む必要なんてないんです。

そして、今の母娘関係は、「母と娘の相互作用」とお気づきでしょうか?


接し方のコツ、動画でも解説しています。
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【動画教材】摂食障害:接し方
摂食障害のご家族の接し方を1本の動画にまとめました。拒食症・過食症のお嬢様の言いなりになっていては、回復はありません。治りたい気持ちを引き出しつつ、ご家族のブレない軸を育て、毅然とした態度で接するコツ