私自身が、摂食障害の克服経験者であり、摂食障害専門カウンセラーとしてお仕事していますと、摂食障害の世界が当たり前すぎて、ついつい「摂食障害とは」という基本的な部分の発信が少なくなりがちです。
今回は、改めて
「そもそも、摂食障害とはどんな病気なの?」
という内容でお届けしていきます。
あらためまして、こんにちは!
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
私は、拒食・過食・過食嘔吐を経て、転院も10回経験し、7年間の摂食障害を克服した経験者カウンセラーです。
国家資格・公認心理師も取得しています(登録証はこちら)
摂食障害専門カウンセラーとして、全国各地にお住まいのクライアント様から多くのご相談をいただいています。
そんな中で、摂食障害が正しく理解されていない現実をいつも痛感しています。
残念ながら、ただしく理解できていないのは、治療にあたっている医師・カウンセラーの中でも見受けられます。
*あくまで摂食障害経験者としての視点ですが。
今回の「そもそも、摂食障害とはどんな病気なの?」は、以前のブログ記事、「そもそも、摂食障害はどうやって治るの?」も併せてお読みいただければと思います。
過度なダイエットが摂食障害の原因???
非常によくある勘違いです。
断言します!
摂食障害はダイエットが原因の病気ではありません。
イマドキ・・・老若男女だれもがダイエットする時代ですよね。
筋トレブーム、宅トレブーム、プロテイン、糖質制限…etc.
古典的なりんごダイエットなどから考えれば、何十年もの間、ダイエットが話題にならなかった時代は無いはずです。
そして、多くの人はダイエットしようとしたことがあるでしょうし、実際ダイエットした経験をお持ちの方も多いと思います。
ですが、そのほとんどが摂食障害を発症していません。
(もし、ダイエット経験者全員が摂食障害を発症していたら、すごい人数になっています…)
ダイエットをしたかどうかではなく、
なぜ「ダイエットにハマり過ぎてしまうのか」です。
そこには、ダイエット開始前からの「心の問題」があるのです。
「太ったね」と言われたから「痩せなきゃ」と思い込んでしまう?
非常によくある勘違いです。
彼氏に「痩せたら?」と言われたから
久々に会った親戚に「ぽっちゃりしたね」と言われたから
再会した相手から「昔より太ったね」と言われたから
「痩せなきゃ!」と思うようになった
だから摂食障害になった…etc.
というのも、やはり間違いです。
上記の例のいずれかに当てはまる場合、
「彼氏」
「親戚の人」
「再会した相手」
というのは、それぞれ「一人」ですよね。
たった一人に言われたことで傷ついたのかもしれません。
しかし、傷ついたこと・イヤだったことを誰にも吐き出せないのでしょうか?
何でも話せる対人関係はできていないのでしょうか?
イヤなことを言われることは、とてもキズつくことです。
それは、広い意味でいえば、生きていく中でのストレスと言えるかもしれません。
ストレスがあるから「瘦せなきゃ」という思い込みに至るのではなく、ストレスを「信頼できる相手に話すこと」で緩和・解消できることも多いはずです。
つまり、「太ったね」と言われたことで「瘦せなきゃ」と思い込んでしまうのではなく、「誰にも言えない状態」こそが心の問題なのです。
摂食障害は心の病気です!!!
上記は代表的な2つの例を挙げて説明してきましたが、いかがだったでしょうか?
摂食障害はダイエットが原因と勘違いしていると、摂食障害の回復は進みません。
摂食障害は「太ったね」と言われたから発症したのだと勘違いしていると、摂食障害の回復にはストレスゼロ社会をつくるしか方法がありません。
摂食障害は心の病気です。
摂食障害の回復のためには、まず正しく理解することです。心の病気ですから、何よりも心について考えていきましょう!
・原因は何なのか?
・原因について今から出来ることは?
・原因(過去)が変えられない中、回復していく方法は?
次回のメルマガ(5/11火曜日20時配信)では、こうした「摂食障害の原因についての考え方」をお届けします。
オススメ記事も複数ご紹介する予定です。
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