摂食障害の心が良くなっていく過程が分かりません。

摂食障害カウンセリング
中村綾子です。

心って目に見えないですよね^^

ツライ!と訴えても、
「頑張りなさい!」と言われてしまったり

もうダメ・・・と思うのに
「弱音を吐いちゃいけない」とムリしたり

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頑張らさせたり
否定されたり
ムリしたり
無視したり

そんな繰り返しで、心というものがどこかに
行ってしまったような・・・

今回のご質問では、
そんな行き場の無い心について考えていきます。

*ブログでは、私の個人的な経験談とカウンセリング方針に基づいて回答させていただきます。
*すべての摂食障害の方に当てはまるとは限りませんので予めご了承ください

◆メルマガ読者さんからのご質問◆

「心が休まる」と言うことや、
「心が回復して穏やかになるまで焦らず待つ!!」と言う所まで行くにはどうすればいいのか分かりません。

最近は学校もやる気が出ないから休んでしまっているので、このままでホントにいいのか心配です。
ただ病気と言うことに甘えているんじゃないかと・・・

心が回復するには、どのようなきっかけがあるのですか?
心が良くなっていく過程が書かれていないのでよく分かりません。

ただ毎日家でボーッと過ごして勝手に気がついたら心が回復していくのでしょうか?

ご質問をありがとうございます。

摂食障害の回復は、
1つの大きなきっかけで、
劇的に変わるものではありません。

摂食障害が治っていく過程とは、
あなた自身でわずかな変化を喜んだり
治療者から教えてもらったり

そんな繰り返しで
気がつけば、こだわりが減っていたり
心が「あ、ちょっと楽かも~」と思える場面が
出て来るのです。

そして、人それぞれだからこそ、
このブログで「心の回復には、こんな過程があります!」と
断言することはできません。

心の回復のために、道のりを示してくれるのは、
治療者だけなんです。

ブログは、残念ながら、治療者の代わりにはなれませんから。

あなたは、あなたの治療者を見つけて、
じっくり歩んでいってほしいなぁと思います。

治療者と歩むことを前提に、以下の3つの視点から考えていきます。

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1.完全休養と「形だけの休養」の違い

2.心の回復から見られる変化

3.体型・体重への想いの変化

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1.完全休養と「形だけの休養」の違い

私は、摂食障害の回復の近道は、完全休養ではないかと思っています。

ですが・・・

学校を休めば済むのか?
仕事を辞めれば治るのか?

そんなふうに短絡的に考えてしまっている方が
とても多い印象を受けます。

「休めば治る」という単純なことではありません。

・・・・・・

これまで全力疾走してきた
自分の生き方を振り返る時間

忙し過ぎた自分への
「休む」を許す時間

認められるために行動するのではなく
「やりたい」が感じられるようになること

・・・・・

休むことを短絡的に考えてしまっている場合は、
家に居ながら、頭の中は焦りでいっぱいです。

・ダメ人間になってしまうんじゃないか
・病気じゃなくて怠け・甘えなんじゃないか
・今頃、同期・同級生は、どんどん進んでいるのに・・etc.

こんな「形だけの休養」の場合、
何年間、家にいたとしても、心は回復していきません。

心が回復する休み方とは、
あなた自身が、休むことを許すこと。

休んでいいんだ。
これまで疲れちゃったよね。
頑張って頑張って、やり過ぎだったよね・・・etc.

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そんな声掛けを自分のために
出来るようになる時、

完全休養のスタートに立てるんです。

完全休養のスタートに立てた時、
摂食障害の心の回復が、ようやく始まるものではないでしょうか?

そして、注意点があります。

休養の仕方や期間、そしてリハビリの内容などは、
かならず、治療者と話し合いながら進めていってください。

このブログを含め、
ネット情報や本での知識は、一般論です。

あなたの状態やタイミングによって
適切なアドバイスになるかどうかは、分からないのです。

休養から次の段階にいくタイミング
次の段階に進む前に必要なこと

そんな1つ1つの段階を
治療者と一緒に歩んでいってほしいなぁと思います。

2.心の回復から見られる変化

イライラが減る。

これが完全休養の最大の変化であり、メリットかもしれません。

家族間のケンカ
あなた自身に対するイライラ

それらが、「休むこと」が許せた時、
確実に減っていくのです。

自分がダラダラしているのだから、
家族がゴロゴロしていても
別に気にならない。

自分も働かず・勉強せずに家にいるのだから、
「毎朝、出勤するって、すごーい!」って
思える。

「休んでもいいやぁ~」と
あなたの心がホンキで思える時
いろいろ緩くなっていくのです。

急な予定変更でもパニックにならなくなたり
ちょっと買い忘れがあってもキレなくなったり
まわりが騒がしても「別にいいや」と思えたり

寝る時間も自由
食べる時間も自由

外出しても・しなくても
顔を洗っても・洗わなくても
着替えても・着替えなくても

そんなこと、どっちでもよくなって
そんなことが、「小さなこと」だったことに気がついて

「小さなこと」ばかりに捉われて
大きな心を見失っていた自分に

なんだか、ちょっと恥ずかしい。。。

その恥ずかしさが、
劣等感でもなく
落ち込みでもなくて

その恥ずかしさが、
ちょっぴり照れ笑いのように
「ウフフ」って言えるようになって

それでも、心はイロイロあるけれど、
それでも、ちょっとずつ「たのしい」が増えていく

心がラクになっていく過程って、
わずかな変化と
すこしずつの「気づき」

たくさん沢山積み重なって
ラクになっていくのではないでしょうか?

3.食・体重へのこだわりの変化

上記の心の変化が少しずつある時、
食や体重へのこだわりにも
変化があるようです。

周りの人に「太っている」と思われる・・・と
不安だった心。

でも、外出しない!って決めたのだから、
太っていても・太っていなくても、
どっちでもいいのかもしれない。

学校行って、何を言われるんだろう?と不安だったけれど、
「休むために、『行かない』」のだから、
そんな不安も無くなって

起きたい時に起きて、
食べたい時に食べて

食べて寝ても
寝ながら食べても

夜寝なくて
朝寝ても

別にそれでいい。

体重が気になることはゼロにはならなくても
急に理想体型に変わることがなくても

バラバラだった心が
すこーしずつ形を取り戻して

ギスギスした心が
ちょっとホンワカ温かくなって

そんな時
「別に痩せていなくてもいいかなぁ・・・」。

痩せに必死にしがみついていた自分
痩せれば、愛されると思っていた自分
ガリガリに痩せれば、周りは分かってくれると思い込んでいた自分

結局、どれもホントじゃなかったことに気づいてしまったのだから

痩せていない自分も自分
許せない体型でいる自分も、大切な自分

何もしないことを通して
何もしなくても許されることを知る

何もしないことで
何もしなくても生きていけることを実感する

何ができても・できなくても
何をやっても・やらなくても

あなたはあなた自身なのだから
あなたがあなたの味方でいてあげてください。

体型へのこだわりがゼロにならなくても、それでいい。

けれど、
体型・体重だけに捉われて
あなたの心が苦しくなるのは
あなたがあなたを大切に扱っていない証拠かもしれません。

「何か」という条件付きではなく、
「何も」なくても、あなたはあなたを愛してあげてください。

あなたの心が、無条件の愛を欲しているように。

私の自宅療養は、こんなふうに過ごしました。