摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
少し前のメルマガで「『一緒に考えて欲しい』を考える」を取り上げました。
とても多くの反響をいただきました。
その中から、お母様の立場の読者さんからいただきましたご質問を
ご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
うちの娘も「 一緒に考えて欲しい」とよく言っていますが・・・
私は、真剣に寄り添えば寄り添うほど、
「こうしたら?」
「このことから始めてみたら?」と、具体的に考えてしまいます。
私の考えは封印して黙ることがいいこと、なんですよね??
私の考えは、たとえ世間一般からすれば正しく見えることでも、
娘が自分でたどり着く考えに比べたら、全く価値がないこと、と思えばよろしいですか?
ご質問をありがとうございます。
1.家族ができるサポートをもう1度!
家族が出来るサポートを、勘違いしていませんか?
治してあげよう
今の辛さを和らげてあげよう
お母様がそんなふうに思い込んでしまっていませんか?
ご家族が出来ることは、
「治してあげる」のではなく、
「治るためのサポート」です。
実際に摂食障害を治していくのは、
お嬢様自身でしかありません。
ご家族のサポートとは・・・
お嬢様の「治りたい気持ち」を引き出したり、治るための行動を応援することなんです。
2.「言いたい!」理由は何ですか?
お母様が、いろんな提案をされる時、必ず「言いたい!」という気持ちがムクムクと強くなっていることと思いますが・・・
お母様の「言いたい!」理由は何でしょうか?
こっちの方が早いから
こっちの方が楽だから
こっちのやり方なら、知っているから・・・
だから・・・
教えてあげたい!という気持ちになっていませんか?
摂食障害の回復で必要なのは、お嬢様自身がチカラを育むことですよね。
選ぶチカラ
判断するチカラ
行動するチカラ・・・etc.
ご家族との関わりの中で、失敗しながらチカラを育てていくのです。
学校の先生は、
黒板で問題を示す時、
自分が素早く正答できることを、話すでしょうか?
きっと、話さないはずです。
なぜなら、授業のゴールは、先生が正答することではないからです。
授業は、一人ひとりの生徒が考え、各自で答にたどり着くチカラを身につけることだからです。
お母様が正答を教えてしまうことで、摂食障害のお嬢様が考えるチャンスを失っているかもしれません。
自分で失敗するという貴重な経験を失っているのかもしれません。
いつもいつもお母様に聞くことが、共依存につながっているのかもしれません。
お母様が立派な答をお持ちでいるために、それを披露したくてウズウズしていませんか?
お母様の一生懸命さを、お嬢様に分かってほしいという気持ちでいっぱいになっていませんか?
言いたくてたまらない時
言わずにはいられない時
ほぼ必ず、お母様の中に大きな不安があります。
不安だから
焦ってしまう
不安だから
つい言ってしまう
ストレートに言えば・・
その不安は、お母様の中にある不安であって、お嬢様に向けるものではありません。
お母様は、お母様自身の不安と向き合う必要があるのです。
お母様は、お母様自身で、不安をコントロールする必要があるのです。
こうした作業こそ、私が繰り返しお伝えしています「母娘それぞれの成長」なのです。
3.お母様も0か100の思考になっていませんか?
ご質問メールから抜粋させていただくと、
「私の考えは・・・娘が自分でたどり着く考えに比べたら、全く価値がないこと、と思えばよろしいですか?」
これも、価値がある・無いという
二者択一、
ゼロか100かで考えてしまっているのではないでしょうか?
摂食障害の回復サポートするために、お母様の考えが、正しい・正しくないという判断すること自体、必要なことなのでしょうか?
お母様自身のアドバイスに、お嬢様が怒ってしまう場面でよくあるやり取りは、
「何も言わないほうがいいの?」
「何も喋ったらいけないの!?」
で、
「じゃあ、何も聞いて来ないでよ!」
というふうに、お母様がキレてしまうことです^^;;
よくあるパターンですが。。。
残念ながら、このやりとりも、お母様のゼロか100の思考を表してしまっています。
言う・言わないは、二者択一ではありません。
うなずく
同意する
共感する
そして、質問する・・・etc.
こうした大切な関わり方があるのです。
摂食障害の回復に必要なことは、「無言」でも「無視」でもありません。
お母様自身が、心を向ける「聴く」という姿勢では無いでしょうか?
「聴く姿勢」を身に着けていくためにも、まずはお母様がモンモンと抱えてきた心のうちを話してみませんか?
カウンセリングは単発でもご利用いただけます。
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