摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
ずーっと治らないのかなぁ・・・
でも、◯◯までには治りたいかも。。。
行ったり来たりしている気持ち
上手くいく時
上手くいかない時
そんな時、
つい「絶対!」という目標を考えてしまっていませんか?
治る期限・治る目標を作ってみることは大事です。
あなた自身が、主体的に取り組むために大切なことです。
ですが、捉われすぎになってしまっていませんか?
メルマガ読者さまから、いただきましたご質問をご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
「いつまでに」という治る目標の期限を考えるとき、大体どの程度を目安にした方が良いとかは、あるのでしょうか?
この1年でとか、●カ月後とかで、設定されるのでしょうか。
もちろん少しでも早く良くなりたいというのはありますが・・・。
ご質問をありがとうございます。
「人それぞれ」というのが答でもありますが・・・
これも、必ず治療者と一緒に考えていってほしいと思っています。
私自身の考えを基に、3つの視点を書いていきます。
1.長期的な視点を大事にする
今、焦っていませんか?
目先のことばかりに集中し過ぎてしまったり
とにかく早く進むことばかり考えてしまったり
焦り過ぎている状態だと
その時々にどんな気持ちになるかよりも
期限を達成することを優先してしまいがちです。
長期的な視野・視点を大切にするなら、
1ヶ月先
3ヶ月先
1年先・・・というふうに段階的に考えていくのも1つの方法です。
もしくは、
◯年生になる時
大学に入学する時・・・といったように
節目の年を目安にすることもいいかもしれません。
期限をつくることで、
あなた自身が何に向かっているのかハッキリさせることができます。
一方で、期限にこだわり過ぎてしまうデメリットもあります。
理想を言えば、
一旦期限を決めたら、
その期限を忘れること。
期限はありながらも
日々の生活
目の前の出来事を大切にしていくことです。
今、どんな気持ちでいるんだろう?
なんで、上手くいかないんだろう?
症状がひどくなったのは、どんな意味があるんだろう?
期限にこだわり過ぎると見落としがちな「気持ち」。
あなた自身で、症状の意味を考える時間。
そんな丁寧な過ごし方こそ、実は、期限を実現する近道なんです。
2.摂食障害からの「リハビリ」を考えていますか?
よくあるのが、
◯月に仕事復帰!と決めてしまうパターンです。
いきなりフルタイムの復帰を考えてしまうのは
大きなリスクがあります。
大怪我をしたら・・・
入院
↓
退院
↓
自宅療養
↓
家の中での歩行
↓
散歩の練習
↓
通勤の練習
↓
通勤・・・といったリハビリ期間があるはずです。
摂食障害という心の病気にも、リハビリは必要なのです。
いきなりフルタイムの復帰ではなく、
まずは、週1回くらいの習い事からはじめてみる。
定期的に通うことで、生活リズムが出来たり、
アクシデントにも少しずつ対応できるようになったり、
通うために、電車に乗り降りしたり
歩いたりすることで、体力がもどってくるはずなんです。
その生活を何か月か続けたあと、
簡単なアルバイトを週3日くらいやってみるとか。。。
週3日のアルバイトで、症状が何も出ないことを確認していってほしいのです。
つまり・・・
自宅療養で摂食障害の症状がほぼゼロになったら・・
週1回の習い事
↓
数ヶ月続ける
↓
週2~3日のアルバイト開始
↓
数か月続ける
↓
週5日、フルタイムに近い状態までアルバイト勤務
↓
数か月続ける
↓
正社員の仕事のための就職活動
今、このブログを読みながら、「そんな先まで待てない!」と感じていませんか?
「先まで待てない!」から、
いつもいつも急ぎ過ぎて、
急に復帰して
すぐにダウン。。。
そんな生活ばかり繰り返してきたのではないでしょうか?
だからこそ、「そんな先」までリハビリ期間を作っていくことだ大事なのです。
じっくり取り組むこと
スローペースを許すこと
そうした時間も、「心と向き合う作業」ではないでしょうか?
3.身体の中身が変わるために必要な期間
頑張ったから月2回生理が来たら・・・
おかしいですよね?!
なので、
あなたがどんなに頑張っても
急にたくさん食べても
身体が変わるために必要な時間は、
やっぱり同じなのです。
一般的に言えば、
身体の中身が変わるために半年必要、と言われれています。
生理が来るためにも
「ふつう」の体重を半年キープできたら、
生理が回復する可能性がある、ということです。
痩せることも同じです。
あと1週間で、◯キロ落としたい!と
必死に絶食していませんか?
過食から急に超ヘルシー少食を
目指してしまっていませんか?
急激な変化こそ、あなたの心と体に負担をかけるのです。
身体の変化は、ゆっくり、最低半年必要です。
だからこそ、あなたが毎日をどう過ごすかで、
半年先の身体が変わってくるのです。
自分のために、
自分の将来のために
毎日を生きていますか?