拒食症と診断されて以来、親子で食べ歩きばかりしていませんか?食事の改善は、外食ではないはずですが。
こんにちは。
摂食障害専門カウンセラー中村綾子です。
拒食症と診断されたばかりのタイミングで、よくあるお悩みを取り上げます。
病院で体重を増やすように繰り返し言われると、ご家族のほうが「少しでも食べられるなら…」といろんなお店にお出かけする…ということがあります。
最初はうまくいったような手応えを感じても、
・いつまで外食が続くの?
・どうして家では食べられないの?
・食費がエスカレートしている…
というご家族の悲鳴にも似たSOSのお悩みが出やすいです。
そこで、今回のブログ記事では、
・外食だと食べられて、家だと食べられない理由
・ホントに改善が必要なこと
という2つの視点からお届けします。
【拒食症】外食だと食べられて、家だと食べられない理由
これは個人差があるといえばそれまでですが…理由はさまざまです。
■外食だと食べられる理由
・外食だとカロリー表示があって安心できる
・一緒に行く家族が、構ってくれて嬉しい
・外食の時は許可食がふえる
*許可食というのは、摂食障害をながく患っている方がよくつかう言葉ですが…「自分で自分に食べていいと許可している食べ物」という意味で利用される場合が多いです。
■それでも、家では食べられない理由
・いつもと同じモード/気分になる
・食べるものを自分で決められない(考えることに疲れる)
・「拒食症の自分」で居続ける理由がある
ご家族は「外で食べられるんだから家でも!」と期待しがちですが…その期待こそ、拒食症の回復を遅らせてしまうのかもしれません。
ホントに拒食症が回復する状態とは、家でも外でも食べられるのですから。
拒食症の回復に、ホントに必要なこと
拒食症の状態によって、取り組むべきことは異なります。
命がキケンな体重か否かの判断は、慎重に行いましょう。
(1)身体の回復
↓
(2)心の回復
↓
(3)生き方を変える
キケンな体重の時は、当然(1)身体の回復が最優先されるべきです。
しかし、身体がフツーの状態になった後は、(2)心の回復を優先する取り組みに切り替える必要があります。
拒食症の回復に、ホントに必要なこととは、「拒食症になった原因をハッキリさせること」です。
原因が分かった上で、
・当時の感情と向きあう
・家族で何度も何十回も話し合う(必要の場合は、それぞれの反省・謝罪など)
・今から出来ることを見つける
といった取り組みこそ、(2)心の回復を優先する取り組みです。
ここまでじっくりと拒食症の原因に向き合ったカウンセリングを行っているところはほとんど見つかりません。
しかし、私は摂食障害の克服経験者としてだけではなく、多くの卒業クライアント様を輩出してきた経験からも、原因と向き合うカウンセリングが有効だと確信しています。
卒業クライアント様からお寄せいただいています、卒業アンケートをお読みいただければと思います。
【ご卒業★過食嘔吐】休む・何もしないことへの罪悪感がなくなりました
*「仕事」「育児」「自分の見た目をととのえること」「しゅみ」すべてをがんばってすごい、と思われなければいけない、という思い込みをすてることができました…というコメント、何度読み返しても感慨深いです。。。