摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
自分って摂食障害なのかな?
でも、摂食障害の人って、何も食べられない人なんじゃないの?
動けないほど、ガリガリになるんじゃない?
それとも、ものすごい量を、食べて食べて食べつくす人なんじゃない?
フツーに働いたり
フツーに学校行ったり
それが出来ている自分って、やっぱり「摂食障害」ではないんじゃない?
こうした疑問を抱えている状態の方が、
実はとても多くいらっしゃるようです。
今回のご質問をご紹介します。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
私は3食食べているし、食べられない食材もないので、拒食症とは言えないと思います。
拒食症、過食症以外の摂食障害はあるのでしょうか?
また、ダイエットを止めよう、人の食事量を気にしなくなろう、とするようになってから、
イライラ、不安、動悸、時にはどうにでもなってしまえという気さえ起こるようになりました。
ご質問をありがとうございます。
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1.「摂食障害」という病名が必要な時・不要な時
2.イライラ・不安・動悸の正体
3.食・体重よりも、生き方
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1.「摂食障害」という病名が必要な時・不要な時
ざっくりと言うと、
拒食の診断には、ほとんどの場合、
体重だけで決められてしまう印象があります。
過食の診断の場合は、頻繁に過食があるかどうかなので、
自己申告で決まる割合が一層多いことと思います。
そして、「摂食障害」という病名が必要な時と、
不要な時があることを、ご存知でしょうか?
■「摂食障害」という病名が必要な時
・薬を処方してもらう時
・学校・会社に診断書を出す時
これだけではないでしょうか???
■「摂食障害」という病名が不要な時
上記以外のすべての日常生活で、
ホントは「摂食障害」という病名が要らないはずなんです。
それなのに、
「摂食障害なのか、そうじゃないないのか?」ばかり考え続けてしまったり
「摂食障害だから」という言葉で、何もかも許されるのが当然と考えてしまったり
ちがいますよね^^;;
摂食障害という言葉は、便宜上、病院などで使われている「呼び名」にすぎません。
あなたの心は、
「呼び名」で片づけられるほど、単純なものではないはずです。
2.イライラ・不安・動悸の正体
「ダイエットを辞めよう」とすると、不安でいっぱいになったり
「人に食事を気にしないようにしよう」と思えば思うほど、気になって仕方がなかったり・・・
行動だけを変えようとしてしまっていませんか?
行動だけに目を向けて
行動だけを否定して
行動だけを訂正しようとして・・・
その時、心は変わりますか???
ダイエットにハマってしまうような
心の状態があったはずです。
人の食事や人からどう思われるかが
気になって仕方がない心があるはずです。
その心は、
一体、何を考え、何を感じ、何を訴えているのでしょうか?
心が変わっていくと
自然な流れの中で「そんなに痩せなくてもいいかなぁ~」と思えてくるのです。
心が、他人ではなく自分に向くようになると、
人のことが過剰に気にならなくなります。
心と向き合うということ。
あなたは、ちゃんと取り組んでいますか?
3.食・体重よりも、生き方
摂食障害とは、生き方への問い直しだった。
私は約7年間の摂食障害を振り返って、
そう実感しています。
そして、この考え方に賛同してくださる
クライアント様も多くいらっしゃいます。
ですが、世の中の多くの治療者には、
食・体重に関する考え方ばかりが先行してしまっている印象を受けます。
食べることは、生きること。
食べ方が分からないのは、生き方が分からないこと。
食べることが決められないのは、生き方が決められないこと。
そんな繋がりに、気づいているでしょうか?