摂食障害とお米:怖いモノを克服する方法とは

国家資格・公認心理師を持つ唯一の摂食障害専門カウンセラー
中村綾子です。

お米が食べられない!
炭水化物が怖い!
ご飯に抵抗がなくなるには・・・
炭水化物を普通に食べられるようになる方法

カロリーが気にならなくなるコツ・・・etc.

こうしたことに悩んでいる摂食障害の方は多いです。
カウンセリングでも、話題にでることですが、
このブログを見つけたくださった検索ワードでも、
こうした「お米」「炭水化物」に関することが多いです。

私も、摂食障害の頃、本当にお米を避けてしました。
お米に限らず、「白い食べ物」を避けていました。

米は食べても、白米はイヤ。
パンは食べても、真っ白いパンはイヤ。

だから、いろんな「不自然な行動」に出ていました。

ご飯の色が完全に紫色になるほどの雑穀を入れたり。
好きでもない玄米を食べて、胃をさらに悪くしたり。
市販の食パンは食べられないから、こだわりパンだけを購入したり。

お米は太る。
炭水化物を食べると太る。

自分が決めた量をキッチリ守ることが何よりも大事で、
グラムを少しでもオーバーすると、ぴりぴりして。

太ってはいけない
食べてはいけない
痩せなくてはいけない
痩せていなくてはいけない
沢山食べてはいけない・・・etc.

いろーーーーんな気持ちでギュウギュウ詰めになって、「食べてはいけない」ばかりでした。

では、「食べてはいけない」がどう回復していったのか?
以下の3つから考えていきます


(1)「食べてはいけない」理由を考える

(2)炭水化物よりも、過食で太る!

(3)ふつうに「美味しいね」って食べたい。

(1)摂食障害「食べてはいけない」理由を考える

以前のブログ記事でもお伝えしていますが・・・
摂食障害の回復に必要な2つの治療。

・根本問題の解決・改善
・対処療法

多くの病院で行われているのが、残念ながら対処療法だけにとどまっています。
だからこそ、私の摂食障害専門カウンセリングでは根本問題に焦点を当てて進めています。

「食べてはいけない理由」とは、心の問題です。
決して、今の体重ではありません。

食べるという当たり前のこと。
食べるという快楽なこと。
食べるという生きるために必要な行動。

生まれた時から出来て当然のことが、出来なくなってしまっている心があるのです。
だから、心の問題を解決することが、「食べてはいけない」の唯一の解決策です。

これについては、一人でできることではありませんので、カウンセリング等を利用してくださいね。

*以下の(2)(3)は、対処療法と経験談です。

(2)摂食障害時代の体重変化:炭水化物よりも、過食で太る!

必死にグラムをはかったり、
必死にカロリー計算したり。

おかずは食べられても、
ご飯の量ばかり気になって仕方がない。

そんな状態が、私は、とても長く続きました。

でも、拒食から過食になりました。
過食になってからも、普段の食事の「ご飯」は、かなり制限していました。

けれど、過食で食べるものはすべて炭水化物と砂糖ばかり。

菓子パン
おにぎり
アイスクリーム
焼き菓子・・・etc.

すべてコンビニで簡単に手に入るものばかりでした。

せっかく、普段制限しても、過食が続けば体重が増えていく。
そんな自分がイヤになって、ますます自暴自棄でした。

過食で増えた体重を減らしたくて、
プチ断食しても、すぐにリバウンドしたり。

過食で、お腹ポッコリの自分がイヤで、
これまでの服が着れない自分がさらにイヤで。

普段、ご飯を制限する

普段、食事に満足も満腹もない

もともとの心の問題(根本問題)と日常ストレス

爆発!=過食

太る

さらに自暴自棄

普段、ご飯を制限した食生活

という無限ループ・負のループに、ずーっと陥っていました。

何年も何年も続いていく中で、1つの【気づき】がありました。

【美味しいって食べて太るなら、しょーがない!】
【でも、目の色を変えて、詰め込む食べ方は、もうやりたくない】

頑張っても痩せられない。
頑張ってもガマンできない。
頑張っても、また過食してしまう。

そんな繰り返しの中で得た【気づき】でした。

(3)摂食障害時代の願望:ふつうに「美味しいね」って食べたい。

これは上記の(2)にかなり重なります。

キーワードは2つ。
・ふつう
・おいしい

「ふつう」だから、イチイチ何グラムか気になって仕方がないのは、おかしい。

「おいしい」だから、グラムやカロリーが「美味しさ」を決めるのではない。

確かに、必死に栄養バランスを保とうと必死だった時期があります。
ご飯の量を、アドバイスに従って倍増して時期もあります。
お菓子食べるより、お米を!という内科医のアドバイスで、やたらとご飯ばかり食べていた時期もあります。

でも・・・

どれもこれも「ふつう」じゃなかった。
そして、心から「おいしい」とも思えなかった。

だから、短期間では上手くいっても、すぐに行き詰まりを感じました。

正直なところ、いつから外食先のご飯を完食するようになったのか覚えていません。

でも、完食することが自分にとって「ふつう」になってから、不安もなく、食べきるようになったのだと思います。

せっかく、食べるのだから、「美味しいね」って食べたい。
「お腹すいたー!」と言って食べ始めて、
「あー、お腹いっぱい!」と言って笑顔で食べ終わりたい。

食べることが全然上手くいかなかった摂食障害時代。
切実に願っていたことです。

それが、(1)の根本問題が解決に向かっていく頃、だんだん叶っていきました。

食べてもいいかな。
太っても仕方がないかな。
痩せていない自分でもイイかなぁ。

うっすらとして気持ちが、
沸いたり消えたりを繰り返していった日々。

それは、同時に「生きていてもいいかなぁ」という気持ちの芽生えでした。

生きていてもいいかなぁと思えたのも、コレが大きなきっかけでした↓↓↓

完全休養で、私の摂食障害が劇的に回復に向かった話

私が摂食障害の回復で1番大切にしていること。