摂食障害カウンセリング
中村綾子です。
会社の飲み会。
友達とのランチ。
摂食障害の方が悩む場面は、そのまま働き方・対人関係が大きくかかわっていますよね。
メルマガ読者さまからいただきましたご質問をご紹介します(ご質問はメルマガから)。
*ブログ回答は、私の個人的な経験とカウンセリング方針に基づいています。
*全ての方に当てはまるとは限りませんので、予めご了承ください。
◆メルマガ読者さんからのご質問◆
いつも自分の中で決めたカロリー内で自由なタイミングで食べたく、
1日過食(カロリーオーバー)せずに自分の満足できるものを食べることができると安心します。
そんな生活してると職場や友人との会食、飲み会、特にコース料理が苦痛です。人とあって話すのは好きなのですが・・・
出来るだけ食べず、飲み物だけにしようかとしてしまいます。
理解してもらえる友人と会うときはコーヒーだけにしています。
綾子さんはどのようにして会食、飲み会を乗り切ってきましたか。
ご質問をありがとうございます。
私が乗り切った方法は・・・特にありません。
拒食症の診断を受けたのは、大学院に入学する数か月前でした。
拒食症・過食症の時代は、ほぼ大学院生でしたが、飲み会は歓迎会などはあっても、それほど頻繁ではありませんでした。
もっと悩んだのは実習先でのお昼でした。
児童の前で食べるため、完食しないといけない・・・という話を聞いていたので、それはそれは恐怖でした。
けれど、大学院でも、実習先でも、私のことを特別扱いする人はいませんでした。同時に、特別扱いしてほしいとか、配慮をお願いすることもありませんでした。
当時は嫌でたまらなかったですが、「イチ学生」として考えれば、当然だったと思います。
1.仕事えらびも、回復のポイント
これ、見落としがちですが、とても重要です。
会社によっては、
飲み会が盛んだったり
残業が当たり前だったり
女性がおおい職場
男性がおおい職場・・・イロイロあると思います。
まず、職場を選ぶということもあなたの回復には必要なことなのです。
摂食障害になる前から働いていた方も、あなたは選んでいい立場なのです。
そして、まだ学生だったり、仕事から離れて長い方・全く働いた経験がない方は、「手に職」をオススメします。
自営業だとわずらわしい横の関係も縦の関係もありません。「おつきあい」が無いのです。
けれど、「手に職」「自営業」であっても、必須のものは2つあります。
・コミュニケーション力
・体力
だから、やっぱり治ることなんです。
2.摂食障害を「理解してもらう」を、いつまで続けますか?
以前のブログ記事にも書いていますが・・・
周りから正しい理解をしてもらうことは大事です。けれど、それは「一時的なもの」と思えていますか?
周りからの理解は、ケガをした時の「松葉づえ」のようなものです。
適切な長さの「松葉づえ」を使うことで、あなたは歩ける範囲が広がります。
けれど、ケガの回復と同時に、「松葉づえ無し」で歩く練習も必要なのです。
そのタイミングを見極めることがとても大切ですし、早すぎても・遅すぎても、上手くいかないと思います。
だからこそ、あなたの治療者(医師・カウンセラー)とじっくり話し合ってみてくださいね。
そして、摂食障害カウンセリングでも気になるのが、親子共々、「松葉づえ」が当たり前になってしまっている状態です。
つまり、
摂食障害だから、周りに理解してもらえるのが当たり前
摂食障害だから、●●ができなくてもいい
摂食障害だから、配慮してもらって当然…etc.
どうか、摂食障害だから…という配慮・特別扱いは、一時的であり、「1日も早く回復するため」であることを忘れないでいてください。
摂食障害を1日でも早く卒業したほうが、1日も早く自由になれるのですから。
3.治ることは「摂食障害の自分」を抜け出すこと
これもよくある質問ですが・・・
今の安心
今のカロリー
今の生活・・・etc。
これを、「摂食障害の自分」を守り続けることに必死になっていませんか?
治りたいなら、いつかは「摂食障害の自分」を手放さないといけないのです。
手放す時が、自動的にやってくるものではなく、あなた自らが決心して手放す必要があることかもしれません。
いつの間にか気にならなくなる場合もありますが、それは少数派かと思います。
カロリーを守った生活が、今のあなたにとっては安心かもしれません。
けれど、本当の意味で「たのしい」ですか?
人と付き合えず
人と一緒に働けず
人と一緒に遊べず・・・
その生活が「たのしい」ですか?
その生活をずっと続けたいですか?
今すぐ全部を改善することは難しいかもしれません。
でも、何かを変えていく・開始するのは、あなた自身なのです。
▼お母様からのご質問にも回答しました。