摂食障害専門カウンセリング
中村綾子です。
最近、テレビを見ていると
卒業の歌
旅立ちの歌
門出・・・
そんな音楽や言葉ばかりですね。
世の中の多くの人が春を喜び、
新しい世界に希望をいだいている時期
もしかしたら、あなたはたった一人、
そんな世界に背を向けて
晴れやかな雰囲気にふれる度に
どんどん辛くなっていませんか?
私も、本当につらかったです。
2009年3月。
大学院をやめるかどうか、
決断ができないまま締切日だけが近づき
自分も着るはずだった袴姿を外で目にするたびに、
心が締め付けられました。
はっきり決断ができないまま
続ける手続きだけを行いました。
でも、大学院に通い続けることも、
もう1度、修士論文をゼロから作り上げることも
当時の私には、出来ませんでした。
過食が、猛烈に激しくなり
毎晩、真っ暗の中、コンビニに走り
どうしようもなく食べ続け
食べ続ける自分がたまらなくイヤで
この先、どうなるんだろう・・・
私は一体何のために勉強してきたんだろう?
私は何をやってきたんだろう?
そんな止まらない不安と焦りと苦しみだけが私に覆いかぶさり、
さらに過食していました。
結局、新年度から大学院に出席したのは数回だけだったと記憶しています。
行こうとしても行くことが出来ず、
修士論文に取り組もうとしてもチカラが沸かず、
5月には退学届を出すために、
大学院に行っていました。
その先に、何一つ希望なんてありませんでした。
やりたいと思えることも
やれると感じられることも
何もありませんでした。
けれど、これ以上、大学院という場所にしがみついたら、
私の摂食障害はもっともっと酷くなる。
そこだけは、自分でハッキリ感じたのです。
・・・
辞めた後、すぐにラクになったわけではありません。
むしろ、過食がとてもひどかったです。
さらに、ホントの回復までに、年単位の時間が必要でした。
けれど・・・
今の私は、あの時、大学院を辞めるという決断をして良かったと思っています。
何かを手放さない限り
新しい何かは、入ってこないのです。
当時の私にとって、大学院という場所や立場を失うことも、
これまで積み上げてきた学歴から離れることも、
とてつもない苦しみでした。
自分の人生終わりだと思いました。
けれど・・・
場所や立場を失うことは、
そこから自由になれること。
積み上げたものから離れることは、
ゼロから創り出すチャンスを手に入れたこと。
私は、手放したからこそ、
新しい生き方が手に入ったのだと思っています。
・・・
今、進路に悩み
将来に心がゆさぶられ
呆然としながら、苦しみの真っ只中にいませんか?
その苦しみを消すために
過食したり、無理やり元気を取り繕っていたり・・・。
変わりたいと願うなら、
何かを手に入れる前に、
何かを手放すことが先なのです。
その先に、何の保証もないけれど、
手放して、
手が空いた後でしか
何も手でつかみとることが出来ないのです。
私は、あなたがあなた自身のために、
あなたがあなたの人生のために、
勇気ある決断をすることを、心から願っています。